三軒茶屋皮膚科クリニック
植村 功 院長プロフィール
1993年に大学を卒業後、東京都内の国立病院及び東邦大学医療センター大橋病院皮膚科にて研修を行う。2003年に東京都世田谷区に三軒茶屋皮膚科クリニックを開業する。日本皮膚科学会会員など。
東京都世田谷区太子堂は東急田園都市線、東急世田谷線の三軒茶屋駅を中心とした街であり、円泉寺が聖徳太子を奉っていることが町名の由来である。鉄道のほか、国道246号線、世田谷通り、茶沢通りなどの幹線道路が通り、三軒茶屋駅周辺と世田谷通り沿いには商業地が広がっている。かつては東西に烏山川が流れていたが、現在は暗渠化されて緑道となっている。
三軒茶屋皮膚科クリニックは三軒茶屋駅から地下道を通って、三茶パティオ口からエスカレーターを上がった正面に位置する。2003年に開業後、一般的な皮膚科治療からアンチエイジング、美肌治療まで幅広く対応しているクリニックである。
今月は三軒茶屋皮膚科クリニックの植村功院長にお話を伺った。
開業に至るまで
◆ 医師を目指された経緯をお聞かせください。
大学までキリスト教の学校で学び、公務員になりました。キリスト教の影響を強く受けて育ちましたので、人に貢献したいという思いが強く、公務員という仕事を選んだのです。その後、人により深く奉仕できる仕事として医師の道を目指すことにしました。
◆ 大学時代はどのような学生でしたか。
自分の志を変えてまで医師の仕事を選んだのですから、真面目な学生でしたよ。医師になるという目的を強く持っていましたし、授業には全て出席しました。卒業まで特待生を続けることができました。でも、苦しかったわけではなく、楽しく学んでいましたね。
◆ 大学時代はどんなご趣味をお持ちでしたか。
以前からやっていたテニスを大学でも続けていたのですが、その後東洋医学研究会に入り漢方医学を学びました。西洋医学でカバーできないことを東洋医学を学ぶことで少しでもカバーできればと思ったのです。東洋医学の症例も興味深かったですね。
◆ 研修医時代はいかがでしたか。
当時はアルバイトをしながらの研修医生活ですが、同僚と一緒に楽しく過ごしました。多くの症例に出会えたので、非常に勉強になりました。今はスーパーローテートでの研修が義務化されていますが、私たちの頃とどちらがいいのかは難しいですね。
◆ 専門を皮膚科に決められた経緯をお聞かせください。
最初は産婦人科の研修医になったのですが、伯父がシュウ ウエムラの創業者なのです。その伯父から皮膚科医にならないかと勧められたのがきっかけで、皮膚科に転科しました。皮膚科は内科同様、症例を重ねて、自分で見て学べることが魅力でしたね。
◆ 東邦大学に入局を決められたのはどうしてですか。
出身大学の恩師から勧めていただきました。私は世田谷出身ですし、東邦大学医療センター大橋病院は身近な存在でしたから、嬉しかったですね。大橋病院の主任教授は人格的にも、研究成果も素晴らしい先生で、その教授のもとで学べたことは幸せでした。
◆ 勤務医時代を振り返って、いかがですか。
多くの症例を学び、充実感のある勤務医生活でした。私を育ててくださった先生方、お世話になった先生方には今も非常に感謝しています。
開業の契機・理由
◆ 開業の動機をお聞かせください。
大きな病院の中で患者さんに接するというのは組織で接する面が大きくなってしまいます。しかし、自分の考えで患者さんに接していきたいと考えたことが大きな動機です。もちろん、大きな組織の良さもありますので、開業医がベストだというわけではありませんが、患者さんがどんなことでも気軽に相談できるクリニックを開業したいと思いました。
◆ 開業地はどのように決められたのですか。
長い間、世田谷で過ごしてきましたので、地理に詳しく、馴染みのある土地で開業したかったんですね。この場所は友人の紹介です。友人の友人がオーナーだったんですよ。まだ建築中のビルでしたので、完成と同時に入居できるように申し込みをしました。
◆ 開業地をご覧になっての第一印象はいかがでしたか。
当時の三軒茶屋では一番、綺麗な場所でしたね。レンガ敷きの歩道もビルの前だけでしたし、とてもいい第一印象でした。ビルも日当たりが良く、とても明るかったのを今でも覚えています。
◆ 開業するまでにご苦労された点はどんなことですか。
大学の勤務の合間に設計等の打ち合わせをしなければならず、時間的に大変でした。開業当初は、診療時間が20:00までだったので、遅くまで勤務できるスタッフを探すのが大変でした。現在でも他のクリニックと同様に、スタッフの定着・管理は大変だと思います。
◆ 当初はどのようなスタッフ構成でしたか。
看護師は当初から今に至るまで雇用していません。事務スタッフは当初は2人、今は3人、来年は4人に増員予定です。
◆ 医療設備については、いかがでしょうか。
私どもでは美容はほとんど行わず、95%が保険診療ですから、顕微鏡ぐらいでしょうか。レーザー設備もありません。美容はケミカルピーリングや美白治療などの外用薬治療がメインですね。
◆ 設計や内装のこだわりについて、お聞かせください。
特にこだわりはありませんが、きれいであることは大事だと考えていましたので、デザイナーに依頼しました。以前からの友人ですので、リーズナブルな費用で仕上げてもらうことができました。温かみのある色調でまとめ、明るく、清潔な診療空間になるように心がけました。
クリニックについて
◆ 診療内容をお聞かせください。
皮膚科全般です。アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、蕁麻疹といったアレルギー性皮膚疾患、水虫、とびひ、いぼ、単純疱疹、水痘、麻疹などの感染性皮膚疾患、にきび、皮膚腫瘍、火傷、外傷などですね。
また、一般採血検査、細菌やウィルス学的検査、アレルギー検査などの検査も行っています。
美容分野はケミカルピーリングやシミの外用治療ですね。ただ、現在、ケミカルピーリングは重症の方のみをお受けしています。
◆ 患者さんの層はいかがですか。
私どもの近くに勤務されている方にも、お住まいの方にも来ていただいていますが、若い方が多いですね。毎日16時から17時までは乳児と幼児の予約枠にしています。この時間帯でしたら、社会人の方は働いていますし、保育園帰りに寄っていただきやすいので設定しました。
◆ 2診体制なんですね。
現在は、比較的混む時間帯を2診体制で診ています。私のほかは非常勤医師が担当しており、女性医師も在籍しています。水曜日は休診日です。
◆ 病診連携については、いかがですか。
やはり地理的に近い東邦大学医療センター大橋病院や東京医療センターを紹介すること多いですね。専門外来が必要な場合は紹介させていただいております。大学病院は代表的な専門外来を持っていますので、それぞれの特徴を踏まえてご紹介させていただいております。
◆ 経営理念をお教えください。
キリスト教の教えを大事にしながら、患者さん第一の姿勢で診療に当たることです。
◆ スタッフ教育はどのようにされていますか。
気づいたことをその場で言ったりもしますが、2診体制になりましたので、隅々まで行き届かないんですね。スタッフ教育については今後の課題でもあります。今後はスタッフ教育のマニュアル化をしていかなければと考えております。
◆ 増患対策について、どのようなことをなさっていますか。
ホームページのほかは特にありません。来院動機は口コミが多いですね。皮膚科の場合はここの症例が千差万別なので丁寧な診療を心がけています。
開業に向けてのアドバイス
私は開業したい時期があったのですが、勤務先からの慰留があり、自分の理想のタイミングで開業できなかったのです。ビルが完成したのに、すぐに開業でませんでした。やはりタイミングは大事ですね。開業後はとにかく一生懸命、真面目に取り組むことです。そうすれば、結果がついてくるのではないでしょうか。
プライベートの過ごし方(開業後)
普段は子どもと接する時間がなかなかないので、休日はなるべく家族と一緒に過ごすようにしています。食事や買い物に行ったりしていますね。また、教会に行く機会も大切にしています。
タイムスケジュール
クリニック平面図
クリニック概要
三軒茶屋皮膚科クリニック | ||
院長 | 植村 功 | |
住所 | 〒154-0004 東京都世田谷区太子堂4-20-25 海津ビル3F |
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医療設備 | 顕微鏡など | |
スタッフ | 17人(院長、非常勤医師6人、常勤事務2人、非常勤事務8人) | |
物件形態 | ビル診 | |
延べ面積 | 約60平米 | |
敷地面積 | 約60平米 | |
開業資金 | 非公開 | |
外来患者数の変遷 | 非公表 | |
URL | http://sanchahifuka.com/ |