- 大塚クリニック - 東京都豊島区 |
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東京都豊島区、JR山手線大塚駅南口を降り、歩くことわずか1分。6階建てのビルに大塚クリニックはある。もともと健康診断などを中心にしたクリニックだったが、縁あって継承。在宅医療専門のクリニックとして生まれ変わり、現在に至っている。開業は平成7年12月。わずか5年にして総スタッフ54名、在宅患者数200名、診療圏は豊島区を中心に板橋区、北区、文京区など10個所に及ぶ。 クリニックに入ると受付カウンターこそあるが、診察室や待合室などはなく、ホワイトボードには訪問する患者さんのスケジュールが細かく書き記してあり、会議用テーブルの前でスタッフが忙しそうに立ち働いている。さながら在宅診療を支える最前線基地といった感がある。その中で今回、木戸 豊理事長・院長にお話をうかがった。 木戸院長はもともと赤坂見附で開業していたが、共通の知人を介して中村哲生事務長と出会ったことが在宅診療の世界に身を置くきっかけとなった。少子高齢化が定着した日本。これからの医療は在宅を抜きには考えられない。介護保険施行の5年前より、すでに現在の興隆の布石が打たれていたといえよう。「在宅をやるからには中途半端にはできない。フルにやるつもりでないと大したことはできない」と、当初から方針は決まっていた。"在宅診療に特化"すると・・・。
在宅診療に休みはない。24時間待機状態といえる。開業当初は夜間の呼び出しも多かったが、NTTのテレビ電話「フェニックスミニ」を導入したことで減少したという。今後もITを積極的に活用する方針だ。 現在、全国の医療機関で在宅診療への取り組みがなされている。今後もさまざまなサービスを提供する所が出るだろう。しかし、他の在宅診療については。あまり気にはならないという。それよりも何でもできる在宅診療を心がけ、努めることが大切だという。クリニックのモットーは「保険診療の範囲内でどこでも行き、何でもやる」とのこと。在宅診療の良さについて木戸院長は「とにかくいろいろな経験ができる。一つの所では得られないものです。医療の道はいくつもあるのだと知ることができます」と、在宅診療が決して特別なものでないと訴える。「在宅診療をしたことがない医師にとって、在宅とは何をするのかという印象があると思います。でもやってみれば何とかなるものです」。 大塚クリニックについて木戸院長は「いろいろなスタイルがあっていいと思うが、病院でもなくクリニックでもない。その中間的な存在です」と、従来の枠組みにとらわれないスタイルに今後も変更はない。時代が求めるものを少しだけ前に察知し、対応することでおのずと道は拓かれていく。大塚クリニックを取材し、そう感じた。
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2001.1.1掲載 (C)LinkStaff | |||||||||||||||