阪急京都線上新庄駅から徒歩で3分ほど行ったところに『きたクリニック』がある。看板だけを見ると小料理屋を想わせるユニークでいて愛着がわいてくる看板である。聞けば、このロゴマークは大手企業のロゴも手がけたプロの方に自分のアイデアを伝え、作られたもので、名前そのものをロゴとして使うことにより『きたクリニック』としてのマークとして認知されると言う考えである。 |
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開業は5年前の平成9年9月。
大学人事に対して立場的な不安定性を感じて開業。
実際、開業されてみていかがだったでしょうか?
「僕の場合、開業以前に近くの病院で勤めていた事もあったのでしょうか、100人位の患者さんが開業初日からみえられました」
100人とはすごい数ですね。
「勤務医時代から患者さんにちゃんと伝わる言葉で疾患に付いて語り、できるだけその痛みをとってあげるように努力をしてきました。そのため、患者さんとの結びつきが強かったからもしれません。開業するからといって、特に手のひらを返したように医者として発想の転換をするのはおかしいと思うんですよ、付け焼刃的な手法でやっても本物ではないですから」 |
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その言葉が物語るように、開業当時100人位の患者さんが現在では1日に200人位の方がおみえになるとの事である。
開業初日から多くの患者さんがみえるのも喜多先生の言われる「医者としてひとりひとりの患者さんが何を求めているのかという事をよく考えながら仕事していかなければいけない、そしてそれぞれに満足を与えて上げる事が大切」という理念のなせる業なのだろう。
今、『きたクリニック』では35人のスタッフの方々が働いている。その中で特徴的なのがライターの方がいる事である。
喜多先生が常に思っていた事に、医者もナースも本来のライセンス以外の仕事が多すぎる事に対して疑問を感じておられ、本来の仕事以外の事を他の人間にまわす事により医者やナースは患者さんと向き合い話をする少しでも時間を作る事が出来る。それが医療の根源であり大切なことなのだと喜多先生は熱く語られた。
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しかし、35人ものスタッフの方がいると労務管理の面でも色々なご苦労があったとの事で、今の体制になるまでには各部署にキーパーソンをつくる事やマナー教室を定期的に行い接遇面をよくし、きたクリニックとしてのカラーを出すのに苦心されたとの事である。
最後に、どのようなクリニックにしていきたいかの問いに対しては、以下の二つの事をコンセプトにされているとの事であった。
一つ目に挙げられたのが「フットワークの良いクリニック」。
これからは医者が医者の技術料で運営していく時代になる。その為に医者自らが体を使って動きすぐに患者さんのところへ行き、また気になる患者さんに電話をしてみるという具合にアクションをすぐに起こす事が重要なのである。
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二つ目として、「言葉と心を大切にしたクリニック」。
これは根底に「せめて患者の心を傷つけないクリニックにしたい」という理念と結びついていると感じますが、実際に他の病院等で医者の心ないあるいは不注意な言葉が原因でうつ状態になっている患者さんと遭遇して、医者の言う言葉の重みを思いしり、不適切な言葉は、下手な外科医のメス以上に人を傷つけるという事を痛感されたとの事である。
「また逆に人を救い、人を幸せにする大きな力も言葉にはあります」との言葉が、先生の人柄を表すものとして印象に残った。
クリニックの中は、やわらかな色調の空間になっており、ところどころには喜多先生の趣味でもある自作の絵画が自然な感じで溶け込んでおり、安らぎの空間がそこにあった。 |
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きたクリニック |
住所 |
〒533-0014
大阪市東淀川区豊新5丁目18-2 メゾングレース1階 |
標榜科目 |
整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科 |
医療設備 |
透視型レントゲン、超音波診断装置、心電図、(ホルター) |
延べ床面積 |
50.1坪 |
物件形態 |
ビル診 |
開業資金 |
7,000万円 |
スタッフ数 |
常勤医師 |
1名 |
非常勤医師 |
2名 |
看護師(常勤) |
2名 |
受付 |
常勤3名、非常勤2名 |
ライター |
非常勤2名 |
のべ人数 |
35名 |
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<クリニックスケジュール表>
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<クリニック図面>
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