小児科医が足りないと言われているが・・・
「小児科医は、年間400人弱増えていますが、女性の先生が多く、10年たつと、その4割近くが結婚、子育てを理由に辞めていきます。そのため小児科医は慢性的に不足しています。そこで女性医師が子育てを終えたら、復帰できるようなシステムが必要であると思っています」
小児救急については、どのようにお考えなのだろうか?
「どこでも大変な状況ですね。昔は内科の先生が診てくださって成り立っていましたが、今はご両親が小児科の専門性を求めてきていますね。『小児科医でないと不安だ』と、小児科医が当直している病院にかけつけてしまいます。小児科医が急に増える可能性はないので、小児救急は将来、センター化する方向になると思います。横浜市は現在、小児救急の拠点が、中区、都筑区、泉区にあるのですが、今後は金沢区にも造る予定で話し合っているそうです」
少子化社会になって、親が子ども一人にかける思い入れが強くなる傾向にあると思うが、そのあたりはどうなのだろうか?
「そうですね。今、小児科の専門性が問われていると思いますね。次代を担う子どもの健全な育成という意味でも、小児専門医による総合的な医療が求められていると思います」