ドクター転職ショートストーリー

定年後の再出発

2004年03月15日 コンサルタントS

 地方国立大学出身の60歳の内科医。大学の知り合いから紹介された関東の民間病院に、20年以上勤務していた。もともとは外科の先生で、若かりし日は手術も数多くこなしていたが、年を重ねるとともに内科へと転向したとのことである。約20年の間に他の医師や地域の患者さんの信頼を築き上げ、このたび無事に定年を迎えた。この病院では、定年後は嘱託として残ることができた。しかし先生は、嘱託ではなく正式な職員としてまだまだがんばりたい、相当長く同じ病院で過ごしたので、今度は別の病院の役に立ちたいと考えたという。
先生の希望は、主に以下の3点であった。
1:自身の年齢でも受け入れてくれる病院
2:当直などについて配慮していただける病院
3:病院内の先生方の年齢層が比較的近い病院

幸い、先生の自宅から電車で約30分のところにある急性期病院が、ベテランの内科の先生を募集していた。この病院は高齢者の患者さんが多いなど地域に密着しており、同時に様々な患者さんに対応するタイプの病院である。そこで先生をこの病院に紹介したところ、ぜひ来て欲しいとの快諾を得た。当直も免除され、院内の先生方の年齢も比較的ばらつきがあるなど、先生の希望は全て満たしたといえるだろう。さらに、年俸は転職前の1,400万円を上回る1,500万円で契約することができた。
 定年後も勤務を続けられる先生方は多く、ある意味で医師の定年は存在しないに等しいかもしれない。その意味で、お互いのニーズをうまくすり合わせすることができた好例である。また、定年というターニングポイントにおいて、改めて自身を見つめなおすことができた良い機会となったかもしれない。

コンサルタント手記バックナンバーへ

おすすめ求人

  • 矯正医官
  • A CLINIC GINZA
  • フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック
  • 長野県医師紹介センター