医師の前に父親である・・(中)
2006年08月01日 コンサルタントA
ところが、理事長はおっしゃった。「只、いくら前教授との話はいえ今もその教室から非常勤医師の派遣を受けている事もあり、常勤医師を採用するということであれば、一度私のほうで現教授に挨拶に行く必要がありますね。」と。こればかりは、私とA先生ではどうしようもなく、「大変なお手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。」と、理事長にお願いする形で面接は終った。
ちょうど面接から1週間後のある日、私の携帯へ理事長より電話があり、「挨拶を済ませました。逆に現教授も、前教授とのことは関係ありませんし、医局から常勤医を派遣できない現状もあるのですから、
どうぞ気になさらずに公募でどんどん採用して下さいと云われましたので、全く問題はありません。入職日について話を先生と詰めてください。」との事であった。早速、先生へ連絡をさせて頂きその旨を伝えると、「やはり色々考えると、まだまだ医局の影響力というものは残ってるのですね。有名なT病院だからという事もあるのかもしれませんが、10年前の話とはいえ気を使わせた事は事実ですし、今後も何か問題が発生するような気がするのです。」と弱気なお言葉。その日は、それ以上の答えは出ず再度お会いさせて頂くまでに検討頂く事になった。