ドクター転職ショートストーリー

『女医の決断!』(下)

2008年07月01日 コンサルタントY

「すみません、以前もお話させてもらった彼のことなんですが・・・。」F先生には、将来もずっと一緒にいたいと考えられている、付き合われて2年の彼がいらっしゃった。これまでの勤務では、時間的余裕も無くすれ違いばかりが続いていたとのことで、F先生は今回の転職で実は一番その点を何とかされたいとのことだった。
「もっと最初にこの気持ちをお伝えすれば良かったんですが、何となく我儘を言っているようで言いづらかったんです。子供との時間の為とか、夫との時間の為にといえば世間体もいいですが、彼の為にとなると・・・。」と、少し肩を落とされていた。
美容皮膚科クリニックの勤務時間は、これまでに比べると短くはなるのですが、診療の終了時間の遅さだけがネックになった。

その後、何件かの美容皮膚科のクリニックを当たってみたが結果は同じだった。やはり勤務時間での折り合いが合わない。F先生の希望である17時にあがれるような求人はやはりないのだ。正直、行き詰ってしまっていた。もう当たるクリニックも無く、ただ時間だけが過ぎていった。毎朝のように掛かってくるF先生からの電話が辛かった・・。私も同じ女性として、何とかしてあげたい。

年の瀬もせまったころ、ある会社の紹介で生命保険会社から求人が入った。
Y生命、勤務時間は9:00~17:00、残業はなし、完全週休二日制、年俸1300万。保険営業員と同行し保険加入時の審査業務だ。F先生の皮膚科医としてのキャリアを考えると、少し悩みはしたが、先生にとって一番大切なものはなんだろうかと考えたとき、

・仕事は勿論だが、銀行マンである彼との時間を何より大切にしたい。
・人の笑顔やありがとうという言葉にやりがいを感じられ、人と接するのが大好き。
早速、お会いする事にした。
『先生、検討していただきたい求人があります!』

年が明けた1月、Y生命の面接に同行した。
20階建てのビルの一室に通され、生命保険会社の役割、お客様とのお付き合いの大切さについて、人事部長が熱弁されていた。F先生もご自身の考え方、なぜ転職を考えたのかをしっかり話された。面接は大成功だった。
帰りの道中、「長い時間をかけてお客様とのお付き合い、医師としてのキャリアも勿論大事ですけど、私は一女性として生きていきたい。」
笑顔での転職となった。

勤務が始まり数日して、先生から連絡があった。

「大学を離れるのは正直さびしい気持ちがありました。でも自分の気持ちをぶつけてみて本当に良かったと思います。」
率直に、『ありがとうございます。』この一言だ。簡単そうで難しい今回の転職のお手伝いをさせて頂けた事が本当に光栄で、同じ女性として本当に嬉しい一件であった。
これからのF先生の、『女性、医師』としてのご活躍を祈念するばかりである。

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