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2011年12月15日 コンサルタントM
例年より一層の暑さを感じながら仕事をしていた9月中旬、B先生がご登録されてきた。
希望の転職時期が3ヶ月後となっており、早急にコンタクトを取らなくてはと思いながら、B先生の経歴を確認した。
B先生は40歳半ばの日本外科学会認定専門医。しかし、希望科目は乳腺外科となっており、日本乳癌学会認定施設へ転職し、乳腺の認定医・専門医を取得することが希望とのことだった。「転科希望かな」と思いWebで検索すると、乳腺外科の外来表に氏名が有り、乳腺外科と消化器外科を担当されていた。
早速ヒアリングを兼ねて先生へ電話をし、転職の理由を伺った。現在お勤めの医療機関が日本乳癌学会認定施設ではなかった為、日本乳癌学会認定施設取得へ向け乳腺専門医のドクターを招き、乳腺外科を開設。B先生は5年近く乳腺外来の経験と症例を積まれ準備をされてきた。ところが乳腺専門医のドクターが、認定施設取得目前に医局人事で他施設へ異動となり、B先生は乳腺専門医が取得できない状況となった。「これまで乳癌手術、マンモトーム、甲状腺手術、センチネルリンパ節生検等の症例件数を積んで頑張ってきたので無駄にしたくない、専門医を取得したい」と、専門医が取得可能な乳癌学会認定施設への転職を決意されたとのことだった。ヒアリングを終えた後、10日後に面談のお時間を頂く事を約束し電話を切った。
B先生の希望年俸は1,600万円。ご自宅から車で通勤可能な範囲で、毎週木曜日を研究日としての週休2日制を希望されていた。B先生との面談までに、先生のご希望に沿う求人をできるだけ多く提案できなければ、せっかく頂いた先生の時間を無駄にしてしまうと思い、次の日から求人検索を開始した。
自宅から車通勤が可能な範囲で認定施設を検索すると、該当する紹介可能な医療機関は30件ほどあり、一件ずつ求人の募集状況を確認した。しかし求人を探す内に、1つの大きな問題が立ちはだかった。それはB先生の年齢だった。通常40歳半ばであれば認定医、専門医を希望する若手のドクターを指導する立場だが、B先生は、ご自身よりも若いドクターに指導を受ける立場になる為、医療機関も敬遠気味だったのだ。「今から4~5年かけて専門医を取っても、年齢的に少し大変ですよね」、「専門医を取って頂くのは大丈夫ですが、資格を取られてすぐまた退職されると・・・」と、一様な答えが返ってきた。これでは先生に求人をご紹介することができない為、もう一度B先生のスキル、アピールポイント、症例、症例数、委員会役等を確認し、再度アプローチを開始し、ようやく幾つかの求人を頂く事が出来た。
そしてB先生との面談の日。電話でのイメージ通り、とても爽やかな先生だった。簡単な挨拶を済ませた後、先生のご経験やご経歴についてヒアリングをしながら、用意していた求人をB先生にご提案した。その中で一番興味を示されたのは、約250床のK病院だった。K病院は乳腺外科のドクターが10月で退職される為、11月より後任の乳腺外科専門医のドクターが1名入職予定だった。また、放射線科にはマンモグラフィ読影A判定を取られたドクターもおり、読影技術を学ぶことができる。そしてK病院は、症例件数も積める環境というのもお薦めポイントだった。その他にもいくつか求人を用意していたが、B先生の希望にマッチしたK病院の面接を受けるということで面談は終了した。
私はすぐにK病院と連絡を取り、1週間後に面接することが決まった。