人生の節目と気持ちの変化(下)
2012年12月1日 コンサルタントY
面談は院内の見学や、諸条件等を事務長にご案内頂きました。そして、午前の診療も終り、B先生との面談が始まりました。同じ科目のドクター同士ですので、会話もスムーズに進んでおり、H先生の質問にB先生も丁寧に応じて下さり、この日の面談は終了しました。帰りの電車内でH先生と世間話で盛り上がりました。その中で、婚姻を考えている相手がいる事、そのお相手が外国人で海が好きな事、泳げる海じゃないと嫌な事を伺い、冗談交じりに「それなら神奈川県に引っ越してA病院に勤務したらどうですか」と提案しました。後日、H先生より「現在、旦那様とビザの関係でしばらく海外へ出かけますが、前向きに検討しております」とご連絡を頂きました。
8月、A病院小児科はB先生が退職された為、外来診療はせず、検診と予防接種を非常勤の先生で行っていました。そこで私はA病院事務長へ連絡し、H先生を9月に非常勤で雇用できないか相談したところ、すでに充足しているが、数日間は勤務可能と返事を頂きました。私はH先生に「非常勤でA病院に勤務してみて、10月から常勤医としての勤務を検討して頂けないか」と提案しました。するとH先生は「私としては、正直、前向きではあるのですが、やはり、非常勤で勤務をしてお互いに必要となれば常勤へと言う形が理想ではあります」A病院にとっても、H先生にとっても、入職後のミスマッチが無くなるように、9月の数日間、H先生に非常勤の勤務をお願いする事になりました。
8月下旬、H先生より「個人的に、婚姻手続きと配偶者ビザの手続きを進めるなかで色々あり、神奈川県への新居の話があがり、結局のところ、神奈川県の職場は、有難いのではないかと言うことになりました。従いまして、A病院が気に入って頂けるかを置いてですが、常勤医のお話を進めて頂けないでしょうか」と連絡を頂きました。9月上旬、A病院で理事長との面接が終始穏やかな雰囲気で行われました。翌日、事務長にH先生の印象についてお話を伺うと、「H先生にお願いしたいと思っていますが、医師としての知識、手技よりも、人間性を重視したい。患者様に対する態度や、スタッフとのコミュニケーション能力を評価したい」という理事長のご意向により、H先生の勤務をみて判断したいという事でした。その旨をH先生に伝えると、非常に不安な様子のお返事を頂きましたが、H先生の人間性やコミュニケーション能力に不安を抱いてない私は、「勤務の際には、気負うことなく普段通りに勤務して下さい」とお伝えしました。
結果、H先生は10月中旬よりA病院の小児科常勤医として、週4日勤務、年俸1200万円で勤務開始となりました。
冗談交じりで言った一言ですが、本当に神奈川県に新居を構え通勤するそうです。H先生のご入職まで約6ヶ月を要しましたが、短期間の出来事のように思えます。良い先生に出会う事ができ、そして人生の節目に出会えて、自分もコンサルタントとして成長できたと実感しています。
完