ある麻酔科医の転職(下)
2013年07月01日 コンサルタントM
早速、M先生に先方様の条件等を連絡した。
M先生は、私が条件交渉をし、且つ先方様もかなり厳しいであろう条件を飲んで頂いたという事に驚かれ、施設見学を含めて面接を承諾して頂きました。
しかしながら、心配なのが片道約2時間を掛けて勤務して頂く事が頭から離れませんでした。実際に面接当日に御自宅から片道約2時間を掛けて来て頂き、第一声が「やはり遠いよね」と言う言葉だった。しかし「考え方によれば2時間を有効に使って勉強出来るかもね!」と先生からのお言葉に少し期待感を感じた。
最寄駅よりA病院までは徒歩で困難な為、先方様から事前に病院までのタクシー代(往復)を支給して頂いていた。そう言った配慮も先生にとっては本当に必要とされているんだと実感されたのではと感じた。
実際、面接もスムーズに運ぶ事ができた。特に先生が興味を抱かれたのは最新の麻酔機が導入されていた事だった。熱心に麻酔機を観察され実際に電源を入れて操作していたほど。また、オペ看の方にも熱心に対応して頂き、気持ち良く面接をして頂く事が出来ました。
事務長と理事長にもお会いさせて頂き、その場でも熱心にご質問をされておられ納得をして頂いたと感じた。先方より是非とも先生に入職して頂きたい考えも熱望され、面接は終了した。
現状、私がご案内させて頂いてA病院と他社より1病院来週に面接を控えていると言う事で返答は来週一杯待って欲しいとDrより連絡があった。「コメディカルの方々・理事長の誠意は大いに伝わりました、前向きに検討致します」との返事に少し安心感を覚えた。
翌日、早速先方よりDrの内定通知書が届いた。条件は「週4日・年収:1,700万円・当直無し、並列麻酔無し」というM先生に取っては全ての条件をクリアーして頂いた内容だ。直ぐに先生に内定通知書をお送りし入職に向けての検討材料にして頂く事にした。
M先生からも直ぐに返事を頂き、「この様な条件を提示して頂き感謝しておりますと、しかしながらもう1病院面接が控えておりますので、今しばらくお待ち下さい」との返事だった。
翌週の中頃、先生より連絡が入る。もう1病院の面接の進捗状況の連絡だった。年収に関しては殆ど同額であり、メリットとしては退職金が支給されるという事だった。デメリットは医局からオペ室が遠く麻酔機も最新では無く少し古いという点のようだった。どちらの病院にするかは家族と相談し決定したいという先生の意向であった。退職金に関してはどうする事も出来ない状況のため、こちらとしては最新の麻酔機と院内の環境(コメディカルを含む)を前面にアピールする方向でお話をさせて頂いた。
そして週末に先生より連絡があり、家族とも相談をし、ご紹介頂いたA病院で勤務する旨、ご連絡を頂戴致した。コンサルタントとして達成感を感じる瞬間だ。この連絡を受け、早速先方様にご連絡をし、9月入職・年収1,700万円・週4日で正式に契約を完了した。
今回の転職のお手伝いに関しては、正に先生のための求人を「創る」点が根気のいる仕事であった。医師が10人いればご希望も10通り。お一人お一人のご希望に真摯に耳を傾け
我々コンサルタントは日々奮闘しております。
完