ドクター転職ショートストーリー

リハビリテーション科医師の転職(下)

2013年10月01日 コンサルタントT

ご紹介した医療機関は郊外に位置し、先生のご自宅から公共交通機関ご利用で約1時間程のアクセスでしたが、B先生の許容範囲でした。面接はB先生のご希望もあり、計3回におよびました。1回目は、病院事務長、医療法人医師採用の方との面接でした。

先生は、「地域医療に於ける、高齢者、障害者のための医療を実践するリハビリテーション科の医師のニーズは高いのは良く知っている。しかしながら、リハビリテーション医療は、色々な疾患によりハンディを負った患者が(再び適する状態に戻る)ことに医学的な技術でお手伝いさせて頂く理念を持った医師は未だ少ないのが現状である。今までの自分のキャリアやスキルが貴院のリハビリテーション医療に役立つことを確信する。」と熱く語れました。

2回目は、リハビリテーション医療がチームで行うことが重要であるというB先生のお考えの基、病院側からは回復期リハ病棟看護師長、リハビリテーション師長、OTリーダー、PTリーダー、STリーダーの計5名のコメディカルスタッフの方々との面接になりました。
この場においても、病院側スタッフから、リハビリテーション医療に対する今までの医師とは違うB先生の熱意を感じ取って頂くことが出来ました。

最後は病院院長先生との面接でした。B先生は「他の診療科の医師から見るとリハビリテーション医の位置付けはまだまだ低いのが現状である。この点についてご理解とご協力をお願いしたい。」という旨のお話をされました。

面接終了翌日に医療法人医師採用担当の方より、是非ともB先生にご入職いただきたい旨の連絡が入りました。勤務開始はB先生の引継業務などの関係もあり今年4月1日からで週4.5日勤務、当直無し、給与は前職を上回る年俸1,700万円という好条件での転職になりました。

一昔前のリハビリテーション医療は、他科医師の兼任でも何とか運営されていたようですが、医療保険制度上も、専任のリハビリ医の配置が義務づけられているのが現状です。そのような訳で、リハビリ医師の求人が増えているのも事実です。しかしながら、リハビリテーション医学の系統講義を行っている大学もまだ少なく、医師の多くは、リハビリ医学や医療について殆ど関心が無いのが現状です。そのような現状の中でB先生のような熱血リハビリ医師が現れるのを祈念するばかりで御座います。

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