娘のための転職(下)
2014年10月01日 コンサルタントI
内容は、平成26年4月の入職後、小学生のお嬢様を学童保育に入所させたいが、転居先の市の規定で平成26年4月から学童保育に入所するには、転居先の小学校をどこにするか決めたうえで市役所に医療機関からの採用証明書を平成25年12月中に提出する必要があるとのことでした。時間的な制約もありますので、私はA先生にはB病院に対してのご関心の度合いを量ったうえで、B病院一本に絞り、年内に面接を組む提案をいたしました。ご入職されるか否かをその面接で即決していただくこともお願いいたしました。
B病院に対しては、A先生のご事情をお伝えし、その場で採用の可否を決めていただくこと、又採用が決まったら、その場で採用証明書を発行していただくことを交渉いたしました。B病院も急な展開に驚いておられましたが、私の方でA先生のお人柄、仕事に向けての熱意をお話しさせいただき、快く引き受けていただきました。また、B病院の採用ご担当者もA先生が土地勘も無かったため市内の小学校区の事情もご教示いただきました。
面接当日は、B病院の理事長もA先生とはたまたま同郷ということもあり、すっかり打ち解けられ、和やかに進みました。またお仕事の内容もA先生がご希望されている一般内科外来で、バックアップしていただける消化器内科、循環器内科の先生方もおられるとのことでした。理事長が席を外された間、私はA先生にご入職の意志確認をいたしましたところ、「こちらでお世話になります。」と強く気持ちを込めたご返事をいただきました。
面接の終了時に、B病院からA先生の快活なお人柄やお年寄りに優しいところ評価していただき採用証明書が渡されました。またB病院はA先生がご主人を東京に残し、お嬢様2人との生活になるというご事情に配慮頂き、住宅手当ということで、当初提示の年棒から200万円アップの1,600万円(週4.5日勤務:当直・オンコール無)という嬉しいご提示をいただきました。面接の帰り道、A先生から「4月からの新天地での仕事・生活に不安なくやっていけそうです」と言い残され、その足で、転居地の市役所に寄られ首都圏のご自宅に帰られました。
それから桜の花だよりが届く平成26年4月よりご入職されてからも、A先生はお人柄、仕事ぶりから外来患者からの評判もよく、又理事長始め、院内スタッフの人たちにも好かれ、新天地での生活を順調にスタートされています。「娘がきっかけで転職しましたが、この病院に入職できて良かったです」と私にとって嬉しいご感想をいただいております。
ご転職理由は、医師それぞれさまざまなご事情があると思います。その不安を私たちも共有し、同じ目線に立って伴走していくことが私たちコンサルタントの使命だと思います。
完