原点回帰(上)
2015年04月15日 コンサルタントN
N先生との出会いは、少し肌寒くなり始めた9月上旬のこと。
電話で初めてお話しをした時、先生の気さくな性格のおかげで会話も弾み、先生の要望や気になっている医療機関など事細かく教えて頂けた。また、話の節々で漏れる、現状に満足いっていないという状態から抜け出したい、まだまだ現役としてバリバリ活躍したいという気持ちがひしひしと伝わってきました。
当時、N先生は勤務している病院の方針ややり方が自身の診療方針や考え方と病院の方針が違うという点に悩みを抱えていたが、70代での転職には抵抗があり不安があることも悩んでおられました。
先生の過去の経歴、治療実績を伺うと、非常に素晴らしい功績を残されており、私が担当させて頂いた先生方の中でも群を抜いていました。とある症例では世界で3番目の手術成功、また他の症例では世界初の手術成功といった具合です。
N先生の熱意や人柄を見ると、先生の満足のいく病院で満足のいく診療を行って頂きたいという気持ちが芽生え、N先生の最後の転職を後悔のないものにしようと思ったのは言うまでもありません。
その日は、電話で何件か病院を提案し、案件を送り検討頂くことにしました。
翌日、再度N先生とお話しをすると、検討頂いた案件の中から2件程気になる病院が見つかったとのことでした。
気になったのであれば、病院見学と現場で働いている医師の話を聞くべきと思い、すぐに先方に連絡を入れ、検討頂き、病院見学、面談の交渉を行いました。2件とも、先生の経歴を見たうえで是非ともお会いしたいという回答を頂けました。
すぐにN先生にその旨を伝え、1ヵ月後に2件の病院との面談を設定しました。
面談まで1ヵ月の時間があると言え、先生との連絡は欠かさず取っていた。
そんな中、N先生の口からとある病院の名前がこぼれてきました。この一言で、大きく状況が変わることになりました。
その病院(A病院)は、N先生が研修を行った病院で医師としてのあるべき姿勢から手技までを全て教えてくれた病院でした。
実を言うと、A病院の初代理事長がN先生の恩師に当たり、2代目理事長が同僚であった。当時勤務していた時、2代目理事長から3代目理事長となる2代目理事長のご子息の指導などをお願いしたい、3代目が、独り立ちし理事長となるまでN先生には院長として病院を引っ張って頂きたいという依頼をされたことがあったそうだ。しかし、その当時は、諸事情によりA病院を離れなければならず、断らざるを得なかったそうだ。
しかし、N先生は現在に至るまでA病院のことが気になっており、今回相談してくれたのである。
相談を頂いた日、すぐにA病院に連絡を入れN先生のことを話しました。A病院としても思いがけない朗報だったそうですぐに面談の設定を行いました。
3件の病院との面談を控え、面談までの期間に病院へN先生のアプローチをおこない、N先生には各病院の詳細を事細かく伝え、面談時には顔合わせや詳細を煮詰めるといった状態にし、円滑に進むようにしました。
そして、3件の病院との面談の時期が訪れました。