ドクター転職ショートストーリー

専門医取得へ再チャレンジ(下)

2016年05月01日 コンサルタントH

N先生の現況をお伺いすると2歳児と0歳児のお子様がおられ、お住まいも都心部から離れた所に転居されており、かなり状況が変わっておりましたが通勤時間内で専門医を取得出来る施設は限られていたため、候補をピックアップする事はそう難しくはありませんでした。

候補の中で、女性医師の復職に対し、積極的に支援をしているという院長がおられる病院があり、この病院ならN先生も勤務しやすいのではないかと考え、採用担当者に状況を説明し、N先生の概要をお送りして院長に検討して頂いた結果、無残にも受け入れが難しいと言う事でした。

私は採用担当者より、院長が女性医師の復帰支援をしているので前向きに考えて頂けると思うという言葉がありましたので、この病院だと確信していましたが、現実はそう簡単にはいかないものです。

いろいろな病院のホームページには時短勤務や女医でも勤務しやすい環境があるとありますが、実際はフロントと現場の状況や考え方が違う医療機関もあることが分かりました。
そうであれば私はその部分をしっかり見極めたうえでN先生にご提案しなければ、再度私に託して頂いた先生の思いが無になってしまう為、提案出来そうな案件があれば病院へ訪問はもちろん、現場を管理する部長との面談し、フロントと現場の意見が一致したA病院に巡り合えました。
A病院の医師の3割強が女性で、女性医師の復職については非常に理解のある病院でした。

尚且つ、循環器部長は40代で部下の方も30代の若い先生が中心、N先生にとって打ち解けやすい職場でした。部長は指導医をお持ちで後進の指導には非常に熱心な先生で、N先生のお気持ちをお伝えすると即快諾を頂け、バックアップは私がするのでぜひお目に掛かりたいと心強いお言葉を頂けました。

面接後に、N先生から、循環器部長も信頼できご指導頂ける先生と確信しました。この病院で専門医を取得するためにがんばりますと満面の笑みでお言葉を頂けた時は、先生の2年越しに真意に応えられたことに自負出来ました。

N先生もやがてご主人と一緒に診療所でご勤務するためにA病院を退職はされますが、親御様の意志を継ぎ、かかりつけ医として地域医療に貢献されると思います。このことは、ある意味、医師紹介コンサルタントとして地域に多少なりとも貢献出来たのでないかと感じております。

この度のN先生につきましては、結果的に2回の転職を私が担当させて頂きましたが、N先生の専門医を取得したいという真意のご希望を1回目の転職時に引き出せなかったことは、私自身の未熟さであることを肝に銘じ、今後は、担当させて頂く先生のキャリアパスまでもご提案し、真意のご希望にお応えできるコンサルタントとして邁進していく所存です。

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