ある眼科医師の転職(開業か勤務医か)(上)
2017年03月15日 コンサルタントT
弊社におきましては、常勤、非常勤勤務をご検討されている約21,000人の医師の方々にご登録をいただいております。この中で内科系の先生方が大半を占めておりますが、眼科医師の転職のお手伝いをする機会も少なくはありません。
今回はある眼科医師の転職をお手伝いさせて頂いた時のお話です。
X先生は30代半ばの女性医師で、国立大学医学部をご卒業後、4件目の大学関連病院にご勤務されていました。弊社へのご登録は数年前のことで、メール等で幾度かご転職のご相談を受けていた先生でしたが情報収集が主たる目的の様子でした。今回はいつもと違い
お電話を頂戴しご面談の機会を与えていただくことになりました。
ご面談時に先生は開口一番、眼科の診療所の開業も考えていると言われました。眼科は老若男女、幅広い年齢層をターゲットにすることができる。そのため、眼科の医院開業は幅広い年齢層の患者を取り込みやすいよう、ファミリーが多くいる住宅地エリアでの開業を目指しているとのことでした。しかしながら、開業しても白内障や緑内障の手術をするのか、またこれらの手術に必要な高額医療機器の購入、その他の設備に必要な資金調達、開業予定場所の診療圏調査など具体的なことは一切考えておられないようでした。
そこで、弊社の開業支援部門のご案内やコンタクト店併設診療所案件などをお話しましたが、結局、勤務医として経験を数年積んだ上で、また開業について再考するという結論に至りました。X先生は医局人事で、既に4件の総合病院での眼科医としてのキャリアをお持ちでしたが、硝子体等特殊手術やLASIKのスキルアップを目指されておりました。
面談終了帰社後、X先生のご希望の副えそうな医療機関を弊社システムで確認したところ、都心部にあるA病院とB眼科クリニックの2つの医療機関が該当しました。早速メールでこの2件をX先生にお知らせしたところ、どちらも院内見学、先方の院長先生とのご面談を熱望されました。翌日、両医療機関へのセッティングを開始しましたところ、X先生から急に電話が入りました。X先生は「実はもう1社登録している会社があって、そこからの情報によると貴方のお話は信用できない。」とのことでした。私も五里霧中の状況で、とりあえずX先生のお怒りを宥めた上で翌々日に再度会いすることにしました。