ドクター転職ショートストーリー

地元に戻り将来設計(下)

2017年10月01日 コンサルタントI

消化管内視鏡検査の件数及び指導体制が充実しており、且つ、小児科医を求めている病院は、H先生の希望する場所に、2つの病院がありました。

概略にてH先生をご紹介したところ、2つの病院ともに『是非紹介して頂きたい・・・しかし少し時間を下さい』という回答でした。
H先生の場合、小児科医を求めている病院であっても、消化器科との調整が必要となり、病院事務長としても即答はできず、多少の時間が必要となりました。

その後、院内調整の目処がたったとのことにて、各事務長から面接の依頼がありました。
早速、先生に2つの病院をご紹介させて頂きました。
H先生は両病院とも地域的にも魅力的であり、地域密着型の病院であることから、様々な症例も診られるのではと感じられ、面接・施設見学を希望され、日程調整となりました。

面接依頼が先にあったT病院から面接実施となり、U病院はその2週間後の予定となりました。

T病院の面接は病院長・事務長が出席し、地域における病院の位置づけや先生の勤務内容に対しての受け入れ体制をお話して頂きました。
どちらかというと外科系の病院であり、消化管内視鏡検査は消化器外科にて担当することが多いようでした。
内視鏡検査の件数も多く、早くH先生にマスターしてもらい、戦力となってもらいたいと期待されておりました。

小児科については常勤1名・非常勤4名。
常勤医は入院患者、新生児対応、と負担も多い為、小児科医増員は急務でした。
H先生としては小児科業務に対してやりがいを感じておりましたが、不安も感じていたようでした。

施設見学の後、事務長の方から『H先生とまたお会いできるのを楽しみにしております』との言葉をいただき、先生も『こちらこそ有り難うございました、宜しくお願いします』と満足されたようでした。

帰り道に先生の本音を伺ったところ、『内科系があまり強くない印象で小児科、消化器ともに、これ以上の病院は無いというほどではない、という微妙な感じです。でも考えられますよ』と、満足というほどではなかったようです。
条件面と次回のU病院の面接次第ということになりました。

U病院の面接
院長面接はH先生の経歴を中心に先生の将来設計なども話題となりました。
H先生のスキルというよりも人柄を観察していたように見受けられました。
その後、事務長から病院の説明、小児科、消化器センターの体制や科目ごとの垣根の低さ、指導体制など丁寧な説明がありました。

小児科については常勤医2名にて現在入院患者は受け入れてはおりませんでした。
内視鏡検査については消化器センターとして、内科、外科のDrが毎日担当しており、教え好きの先生が多いので決まった曜日でなくても指導可能とのことでした。

面接には小児科部長が出席する予定でありましたが、急遽欠席となり、もう一人の常勤医に現状の小児科の説明をして頂きました。
入院が無い為、U病院での当直はありませんが、協力病院の当直を週1回行う必要がありましたが、その協力病院はH先生も研修時代に勤務実績があり、全く問題はありませんでした。

H先生の表情は前回面接のT病院とは明らかに違う感じでした。また先生の方から部長先生と面談の機会をいただくことができないかという相談もあり、次のステップへと進むこととなりました。

後日、小児科部長先生、消化器センターの先生との面談を実施して、双方のお考えを話し合い、納得していただきました。

病院側から招聘条件の提示があり、H先生も承諾して、入職へと進みました。

その後、先生から申し訳なさそうに、私の方に相談がありました。
先生の転居について、引越し費用負担の条件ではありましたが、病院規定では費用は先生がまずは負担して、入職後に領収証をもとに病院側から先生に支払うこととなっておりました。
しかし、引越しを5年間で数度しているH先生にとって、一時的な費用であっても若干厳しい状況のようで、H先生から最初から病院支払にしていただけないかという相談でした。
病院側に先生のご事情や若手Drということを考慮していただいた上で交渉して、法人本部の特例で引越し業者と法人本部が契約して費用を支払う形となりました。

H先生からは『助かりましたぁ~』と仰っていただき、私としても医療機関の紹介とプラスアルファにて少しはお手伝いが出来たのではと思いました。

現在、H先生は小児科業務をメインに、部長先生と時間調整を行い、ご自身の未来を絵書きながら、消化管内視鏡検査の習得に奮闘しております。

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