ドクター転職ショートストーリー

求人が少ない病理医の転職(下)

2018年10月01日 コンサルタントH

病理医の常勤募集になると中規模以上の病院となりますので、先生がお住まいの地域で考えられる病院にすべて確認の連絡を入れましたが募集なし、これは定期的に連絡を入れて募集が上がるまで待つしかないのかと思っていたところに朗報の求人が舞い込んできました。

その病院は先生のお住まいの地域からはかなり遠方となりますが、病院が最寄り駅から近く特急列車の停車駅でもありましたので何とか1時間で通勤できる公的病院の病理医の募集でした。この求人なら少し遠方ではあるが先生に関心を持って頂けると確信をしましたので先生連絡を入れたところ「ぜひ面接に行きたいです」とすぐ返事を頂けましたので面接設定を行いました。

そして面接は1次、2次面接を行うのが通常の流れですが、先生の場合は1次面接でOKを頂きました。なぜなら私が病院へお送りしたのは匿名概要でしたが、この病院の病理医の先生が紹介した先生と面識があり概要の時点で紹介した先生が誰なのかわかっておられ、この先生なら採用しても大丈夫と院内で話がまとまっていた事により2次の院長面接なし、1次面接でOKを頂け話がトントン拍子に進んでいきました。

このまま契約書の締結まで話が進むかと思いましたが、勤務日数の事で少し問題が発生してしまいました。病院の病理医はかなり高齢で常勤医ではありませんので、がん拠点病院という事もあり常勤の病理医がほしく一応週4日勤務でも可能ですが、病院としてできれば週5日勤務をしてほしいと依頼がありましたが、先生は週4日勤務を希望され話が難航するようになりました。

先生の週4日勤務の理由としては、この病院でゆくゆく常勤医として長く勤務した言う気持ちが前提にあり、無理をして週5日で勤務して体調を崩したくないという部分と、若いころ先生の体調が悪く休んだり途中で帰ったりしている状況でも継続して雇用してくれた現勤務先、専門医取得のために尽力して頂いた上司に対してすぐに病院を移ることは大変申し訳なく思われ、現勤務先の状況が落ち着いて体調も問題ないとなれば週5日勤務にしたいお考えでした。

その先生のお考えを採用担当者にお伝えしたところご理解頂き、週4日勤務で病院としての了解を得ることができました。

今回の事案について、私は非常に恵まれていたと思います。
先生に提案する求人がなく時間が掛かりましたが信頼をして待って頂けたこと、病院の理解が伴ったうえでの成約だと思います。

お問い合わせ頂く先生方の悩みは様々で、医療機関においてもお困りの部分があります。その架け橋をするのが私の仕事、双方の気持ちや状況をしっかり把握することが大事で、その先を見据えた提案ができる事が私たちの使命だと改めて感じることができました。

今後もこの仕事に誇りに思い取り組んでまいります。
先生もお体には十分留意され常勤になられますよう切に願っております。

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