小児科医からリハビリテーション科専従医へ(下)
2018年12月01日 コンサルタントK
O先生の一番の希望は、「医師」としての勤務に就きたいことであり、現状は老人保健施設での管理医師の補佐的業務の為、ご自身の必要性を感じることが少なく、医師というよりは療法士の様な役割が大きく、業務内容及び収入面においても少々物足りなさを感じているいというのが率直な思いでございました。
高次脳機能障害という後遺症がある為、本来のご専門である小児科医としての外来や病棟の勤務をされるとなると、万が一にも長期記憶に関する問題を抱えている以上、前向きに検討頂ける医療機関はないに等しい旨をお伝えし、転科を含め考え方を変えて頂く必要があることも説明させて頂いたところ、O先生は大変前向きにご了承下さいました。
O先生が「したい勤務内容(好きな事)」と「できる勤務内容(向いている事)」では乖離している部分があった為、改めて転職先に求める条件の優先順位を明確にした上で、具体的な求人をご提案させて頂くことになりました。
優先順位としましては、①医師としてのやりがいがあること、②O先生の状況を受け入れて、サポート体制を整備してくれること、③収入面のアップと非常に明確になり、目指すべき方向性が定まったことで、O先生も私自身も目の前の靄(もや)が晴れていく様な気分で心も軽くなりました。
その後、多くの医療機関に相談をさせて頂き、ようやくO先生の優先順位3点を満たす医療機関が1件見つかりました。
この医療機関では、O先生のご自身のリハビリ経験をはじめ、苦難を乗り越えられた強い信念や、老人保健施設での療法士としての勤務も含め、全てを今後の業務に繋げて頂くことができ、もちろんサポート体制も整えて頂けるとのことで、双方ご納得の上、リハビリテーション科の専従医としてご入職頂く運びとなりました。
O先生には、希望以上の勤務環境と収入面も大幅にアップすることが出来たとのことで大変喜んで頂くことができ、本当に良いご縁となりました。
今後も、先生方のご希望に応えられる様、お困りごとを解決できる様、全力で努めて参りたいと思います。
完