医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

#08 助手と助教の違いとは?医師の肩書いろいろ

医師の仕事にはさまざまな肩書が存在します。その肩書が、医師の仕事でどのような影響を与えるのか気になる人もいるのではないでしょうか。そこで、医師の仕事をする際、その肩書をどのようにとらえればよいのか解説していきます。

助手と助教の違いとは?医師の肩書いろいろ

助手のいない医局も多い

医師が大学病院で働く場合、医局へ入ることになりますが、そこには教授、准教授、講師、助教などさまざまな肩書を持った人が所属しています。教授とは医局内で最も高い地位の肩書であり、自分の専門分野の研究をすることだけにとどまらず、大学の運営にもたずさわるなど、業務範囲は広いです。准教授も教授と同様に自分の専門分野の研究を行うのが仕事ですが、大学の運営にかかわらないところが違います。准教授の下に位置する肩書が講師と助教です。講師は自分の講義を行えるのに対し、助教はお手伝いのために講義を行えるという違いがあります。したがって、講師のほうが助教よりも肩書の序列は上です。
それから、助教と似たような肩書に助手が存在します。助手は講義や研究の準備をお手伝いする役割を担います。自分が主体的に仕事をするわけではないので、取り換えの効く人材とも言えるでしょう。助手は医局内に必ずいなければならないという存在ではありません。そのため、医局には助手がいない場合も多いです。

肩書がつくと何が変わるのか

医師の仕事をする人の中には、肩書を気にする人は少なくありません。それは医師の業務内容や待遇が肩書の種類によって変化するからです。
医師につく肩書が変わると、それにともなって仕事内容も変わります。助教や助手などの場合はアシスタント的な仕事が中心になりますが、講師以上になると自分主体で業務ができるようになるのです。そのため、肩書の地位が上がることで、仕事に対するモチベーションに一定の影響を与えます。
また、肩書によって医局内における自分の扱いも変わってきます。例えば、助教や助手の場合、医局内では下に位置する人とみなされてしまうのが一般的です。業務中で雑用係のような扱いを受けてしまうこともめずらしくありません。一方、講師や准教授クラスの肩書がつくと自分に任される仕事が多くなるので、医局内での存在感も大きくなるでしょう。さらに、教授の肩書を得ることができれば、まわりから尊敬の念を抱かれるようになります。収入面も肩書によって変化します。上位の肩書を得るにつれて、給料額も高まっていくものです。

目指す肩書と働き方は

医師の仕事をする場合、どのような形で働きたいか決めることが大切です。それによって働く職場や目指す肩書が変わってくるからです。
医師の仕事は、臨床医と研究医の2つに大きく分けられます。前者は患者を診察したり治療したりする医師で、後者は医学の発展のために日々研究を行う医師です。研究医として仕事をしたいと考えているのであれば、大学病院へ就職したほうがよいでしょう。大学病院には高度な設備が備わっており、研究をするには最適な環境が整っているからです。また、学会関係者や一線で活躍する医師などと接する機会もあり、学ぶ機会が多く備わっています。大学病院へ就職するなら、上位の肩書を目指すことが大切です。なぜならば、大学病院は上下関係が厳しいので、上位の肩書を得られない場合、希望通りの職務ができるとは限りません。さらに、大学病院は他の職場よりも給料が低い傾向があります。教授になれば年収1500万円前後の収入を得られますが、准教授以下の肩書では年収1000万円以下にとどまるケースもめずらしくありません。したがって、大学病院へ就職する場合、できれば教授の肩書を目指したいところです。

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