#22 医師の転職!失敗しないコツは?
医師がキャリアアップを考えるなら職場を変えるのも一つの方法です。ただし、転職活動では慎重に病院のリサーチを重ね、転職先の選択を失敗しないようにしましょう。ここでは、医師の転職活動のコツについて解説します。
医師でも転職にはリスクが伴う… 思わぬ落とし穴も!
転職にはメリットだけではなくデメリットもあります。医師の転職も例外ではありません。転職してキャリアアップになるよう、進むべき道を間違えないようにしましょう。
よくある失敗が「転職して給料が減った」「役職が下がった」というケースです。自分の実力が認められたくて転職をしたのに、以前の職場よりも評価されない病院へ転職してしまうと給料は下がってしまいます。
あるいは転職によって医師としての成長を止めてしまうリスクがあります。医師には専門的な分野や興味の強い分野があります。ある分野に特化した能力がある医師は業界内で重宝されます。しかし、転職先に十分な設備が備わっていなかったり、得意分野を取り扱っていなかったりすると研究に支障をきたします。
本人に問題があって転職する際には、「問題をクリアしてから職場を選ぶ」意識も必要です。たとえば、前の職場で人間関係のトラブルを起こして転職したとします。しかし、責任を他人に転嫁して自分の過ちを認められない医師は高確率で新しい職場でもトラブルを起こします。トラブルが原因で前の職場を辞めた医師は、自分の問題とも真っ直ぐ向き合いましょう。
転職するときに考えておくべきこと
医師の転職では、実際に職場を辞める前に考えておくべきポイントがたくさんあります。まずは、はっきりとした「転職理由」を持つことです。「今の職場では出世できない」「仕事がつまらない」などの曖昧な理由なら、本当に転職しなければいけないのか検討し直してみましょう。自分の心持ち次第では、現状の職場でも十分に挽回できるかもしれません。目標がある人も「今の職場では実現不可能なのか」と慎重に確認しましょう。
転職の決心が揺るがない場合は「優先順位」をつけていきます。転職先に求めるポイントに順位をつけ、病院を選ぶ基準にするのです。「給料」「やりがい」「興味のある分野」「人間関係」「病院の経営理念」など、ポイントはたくさんあります。今後、医師としてどんな風に活躍したいのかを踏まえて優先順位を整理しましょう。
そして、「将来を想像できる」病院を選びます。目先の労働条件に惹かれて転職したところで、病院のコンセプトに共感できなければすぐモチベーションが失われる場合もあります。新しい職場でキャリアを重ね、重要なポジションに就いていく自分をイメージしてみましょう。上手くビジョンを思い描けるような病院であれば、転職後も充実して働ける可能性は高まります。
転職準備は入念に
転職は一般的に準備が大切だといわれています。そして、医師の転職でも特に入念な準備が必要とされます。まず、「とりあえず辞めてから考える」という方針はおすすめしません。医師の転職は他の業種と比べても狭き門です。大きな実績がある医師ならともかく、ほとんどの医師は少ない選択肢を他の転職志望者と争う状況に追い込まれます。転職を決意したとしてもすぐには職場を離れず、働きながら行える転職活動を続けましょう。インターネットで病院をリサーチしたり、休日に良さそうな病院へと足を運んだりするのは働きながらも可能です。
スキルや経験を磨いてから転職するのも悪い方法ではありません。「もっとレベルの高い病院に勤めたい」という医師であれば、転職活動中に「ふさわしいだけの能力があるか」を問われます。実績もなしに自己PRをしても根拠が乏しく、採用率は低いでしょう。明確な実績を残してから転職活動に踏み切ると、言葉に説得力が生まれるので受け入れてくれる病院も増えます。そして、転職先の条件だけでなく、人間関係などの環境面にも気を配りましょう。現職の医師に話を聞きに行くなど、現場の声はかなりの参考になります。