#24 医師として仕事の悩みを抱えたら… 転職で解決しよう!
「医師」というと、言わずと知れた高度な専門技術を持った専門職ですが、職場での人間関係についての悩みが尽きないのは一般の会社員と同じです。世の中では高収入で羨望のまなざしを向けられる「医師」たちも、心の中では人に言えない仕事の悩みを抱えています。実際に医療現場で働く医師たちはどんなことに悩み、どんな風に解決しているのでしょうか。医師たちの間で多く聞かれる人間関係の悩みについてみていきましょう。
職場の人間関係で悩む医師は多い
大学病院の医局に勤めていれば、派閥問題や教授との相性が職場環境の居心地の良さに重要な影響を与えます。専門的な医療に携わる現場で実績をあげることももちろん大事ですが、キャリアアップのためには人間関係においても上手に立ち回っておくことが必要になるのです。本来であれば、自分の医師としてのスキルアップのために時間を割きたいところですが、上級医から医療と関係のないあらゆる雑務まで任され、オーバーワークになってしまうことも。理想を胸に入局してきた若手医師は特に、現実とのギャップを抱えてしまい、悩みの種となっています。
また、民間の病院やクリニックの勤務医であれば、病院長や診療科の上長、看護師ともうまく人間関係を築いていかなければなりません。パワハラやセクハラなどは、どこの職場でも起こり得ることですが、病院においても例外ではないのです。こうした人間関係の問題から転職を考える医師も少なくありません。
キャリア形成は大丈夫?今後のステップアップのために
特に大学病院の医局勤務の場合、明確な序列のもとに上下関係があるといわれています。研修医からはじまり、一般の医局員、助教、講師、准教授、教授へとステップアップをしていくのですが、頂点となる教授の影響力は無視できません。また、出身大学などによる派閥も存在しており、今後のキャリアアップも踏まえ、立ち回りを考慮しなければいけないのが現状です。
意見の違いや対立などのトラブルに巻き込まれたり、診療方針の違う場合でも上級医にはっきりと意見を言えずに従わざるを得なかったり、不条理だと思えることも多々あるでしょう。人事権を持つ教授や教授とつながりの深い上級医など、医局内の人間関係全体に配慮しながら、自分の立場を整えておくことが必要になるのです。
悩みが尽きない人間関係によって、患者さんと向き合う前に疲弊してしまう医師も多くいます。医局を離れ、新たなキャリア形成を目指すのであれば、専門医として十分なスキルを身につけておくことが重要です。今の自分に何ができていて何が足りないか、人間関係に振り回される前に、自分自身の市場価値を高めていく努力を怠らないようにしましょう。
仕事の悩みは転職で解決できるかも
悩める医師にとって「転職」は解決策のひとつです。人間関係、労働環境、報酬などすべての面において、病院ごとに大きく幅があります。現在の職場における一番の不満や悩みは何か、自分にとって重要な条件は何かをきちんと整理すれば、納得のいく転職先を見つけやすくなるでしょう。
ただ単に不満から逃げるのではなく、将来自分がどのような医師として働きたいかというビジョンを改めて考えてみると、新しい道が開けてくるかもしれません。日々つきまとって心を支配されているしがらみから解放され、のびのびと仕事をしたい人は、転職をひとつの選択肢として視野に入れてみてはいかがでしょうか。
転職で環境は変わる!
複雑な人間関係や過酷な労働環境など、職場によって働きやすさは異なります。また、自分がどのような働き方を望むかによっても、ベストな環境は変わってくるでしょう。今もし悩みが絶えないのであれば、今の病院に固執する必要はありません。せっかく「医師免許」という専門的な資格を持っているのであれば、これを活かして職場を変えることもできるのです。環境を変えることで心が軽くなり、患者さんと向き合う本来の医療の仕事に専念できるようになれば、医師本人にとっても医療を受ける患者さんにとっても、幸せなことだといえるでしょう。