#27 医師の転職!病院以外の勤め先も
医療のスペシャリストである医師ですが、近年その働き方は多様化しています。もちろん病院やクリニックで日々患者と接し、病気やケガの治療にあたることも医師としてやりがいの大きなものでしょう。しかしここではあえて病院以外の勤め先について紹介していきます。
健康行政の要に!自治体職員という選択
病院以外の転職先としては自治体職員という選択肢があります。県や市町村に所属し、公務員として働く方法です。もちろん自治体が運営する病院もありますが、ここでは病院以外の働き方について紹介していきます。
具体的な施設としては、高齢者施設や障がい者施設での診察や措置などが挙げられます。複数の施設を担当することが多く、地域に根付いた魅力的な仕事といえるでしょう。施設の入居者や利用者を対象としたサポートとなるため、健康行政の要として今注目されている職種でもあります。
また勤務時間も公務員のそれに準じるため、プライベートを重視したい人にはおすすめの転職先となっています。
新薬開発に貢献!メディカルドクターになろう
医者としてのスキルやノウハウを生かした転職先を探している人は、メディカルドクターもおすすめです。メディカルドクターとは製薬会社などに勤務し、新薬開発などに貢献できる職種です。
新薬を開発することができれば、その病気で苦しむ多くの人を救うことができます。キャリアアップや専門性を活かした研究をしたい人にとっては、まさにぴったりの職場といえるでしょう。
製薬会社にもよりますが、ほとんどの場合医師資格を持っていると年収面でも優遇されやすくなります。日々患者と向き合うだけが医療ではありません。医療界の発展のために働けるメディカルドクターという職は、社会的貢献度も高い魅力的な仕事といえるでしょう。
働く人々の健康をサポート!産業医という働き方
また一般企業に所属し、働く人の健康をサポートする産業医という働き方もあります。産業医の仕事は、その会社に所属する人の健康を維持することです。
例えば現代人の4人に1人は発症することがあると言われている「うつ病」は企業にとっても大きな脅威となっています。うつ病になってしまった人のケアはもちろん、うつを発症しないための職場環境を築くための対策を練ることも産業医にとっても重要な職務となってきます。
また健康診断後のフォローなども産業医の役割です。健康診断で異常が見つかった場合、改善のための指導を実施します。健康診断の異常で最も多いのが生活習慣病です。特にメタボで悩む会社員は少なくありません。メタボは油断して放っておくと、他の病気を引き起こすリスクがあるため、そうなる前に適切なアドバイスをすることが重要となるのです。
また健康診断では予期せぬ大きな病気が見つかるケースもあります。そういった場合は専門の病院を紹介し、その後の治療がスムーズに行えるよう引き継ぎを行います。
医師だからこそ広がる可能性
このように医師には病院以外にも多様な働き方があるのです。もし今の職場環境に悩みや不満を感じているのであれば、こういった新しい職場も選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
医師の仕事は目の前の患者を救うことだけではありません。高齢者や障がい者のサポートを行ったり、新薬の開発を行ったり、会社で働く人の健康面を支えたりと、医師だからこそできる仕事はいろいろとあるのです。
医療のスペシャリストである医師には無限の可能性があります。そして自治体も企業も、その優秀な人材を求めています。そういった組織に所属し、新しい働き方を見つけることで、医師としての活躍の幅を広げることができるはずです。
医師として病院で働き続けるのか、他の仕事で視野を広げてみるのか。自分は「どんな医師になりたいのか」を考えることで、自分が進むべき道が見つかることでしょう。そしてその将来像を実現できるような、満足のいく転職活動を行ってみてください。