#29 激務といわれる麻酔科医!転職は売り手市場の傾向が
医師不足が深刻な問題となっている現代日本において、医師一人あたりの負担は増加傾向にあります。そんな医師の中でも激務といわれているのが「麻酔科医」です。ここではそんな麻酔科医の転職事情についてまとめてみました。
ハードだけどやりがいがある!麻酔科医の仕事
麻酔科医が活躍するのは、主に手術現場です。手術がはじまると麻酔が投与されますが、麻酔科医の仕事は手術中もずっと続きます。患者の生理状態を確認し、麻酔の量や投与のスピードを調整していくのです。
心拍や血圧を確認しながら、手術の担当医がスムーズに作業できるよう患者の身体を保っていく大切な仕事といえるでしょう。また他の診療科と違い、麻酔科はどんな手術の場でも必要とされます。心疾患など重篤な手術の場合は、何時間も付きっ切りで麻酔や鎮痛剤の投与を続けていくのです。またその手術が終わっても、急な交通外傷やハイリスク出産などの案件があれば、すぐに次の現場に駆け付けるケースもあるでしょう。
麻酔科医は自分自身で仕事量やタイミングをコントロールしづらいという点において、非常にハードな診療科となっています。その分どの診療科からも頼られるやりがいの大きな仕事ともいえるでしょう。
転職は売り手市場!求人は多く高収入
そんな麻酔科医の転職は売り手市場となっています。働き方改革でワークライフバランスが重視されはじめている日本においては、医師も例外ではありません。医療従事者としての責任を果たしつつ、プライベートも大切にしたいと考える医師が少しずつ増えています。
よって過酷な労働環境が予想される麻酔科の仕事を選ぶ医師は、決して多くはありません。つまり麻酔科医が不足している分、高待遇での求人が掲載されているのです。特に年収面においては、年齢に関わらず同世代の医師と比較しても高水準にあるでしょう。ただし大きな病院になればなるほど、麻酔科医の仕事は増加傾向にあります。年収と労働時間のバランスを考えながら勤務先を選ぶことが重要なポイントです。
麻酔科医転職のポイント
麻酔科医転職のポイントは2つあります。1つ目は労働条件です。麻酔科医はどうしても激務になりがちなので、自分である程度仕事をコントロールしないと心身に異常をきたすリスクがあります。よって労働時間や残業量などをあらかじめ交渉しておくと良いでしょう。もちろん責任感の強い医師ほど、急患の対応に追われ自分の時間を犠牲にしがちとなりますが、はじめにしっかりと取り決めを行うことで働きやすい職場環境を手に入れることができるはずです。
2つ目は人材の充実度です。転職先に常駐の麻酔科医が複数名いることを必ず確認するようにしましょう。需要が高まっている麻酔科医の中には、派遣やバイトとして一時的に在籍しているケースもあります。そういった勤務医が多い病院は、人材不足に陥るリスクが高いといえるでしょう。急に人手が不足した場合に激務となってしまう可能性が高いため、できるだけ常駐の麻酔科医がたくさんいる病院に転職できるとベストです。
自分に合った働き方を探そう
麻酔科医は責任の大きな仕事です。また同僚の医師から頼られることも多く、その仕事内容にやりがいを感じる機会も多いはずです。けれどもその一方で、プライベートを犠牲にしなければならないほどの激務に耐えているケースもあります。
もし今の麻酔科医としての働き方に疑問や不満を抱いているのであれば、転職という選択肢も考えてみてください。麻酔科医としてがむしゃらに働くだけでなく、何か他の働き方が見つかるかもしれません。特に売り手市場である今は麻酔科医にとってはチャンスです。自分に有利な労働条件を提示しやすくなるので、自分に合った働き方ができる職場を探すことができるでしょう。
もし少しペースを落として働きたいと考えているのであれば、「週4日での常駐医勤務」などを条件に転職活動することも可能です。もちろんすべての病院がこの条件を飲むわけではありませんが、麻酔科医不足に悩む病院の場合は、こういった特殊な条件でも働くことができるかもしれません。まずは自分が何を重視したいのかを明確にし、それを実現できる転職先を見つけていきましょう。