医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

#44 精神科医に適正な性格とは?年収はどれくらいになるの?

ストレス社会といわれる日本の社会の中で、心に病気を抱えている人は年々増加しています。それに伴い、病院の精神科を受診する人も増えています。悩める人に必要とされる精神科医とはどのようなものなのでしょうか?将来性や年収についてご紹介します。

精神科医に適正な性格とは?年収はどれくらいになるの?

精神科医の年収!眼科に次いで2位ってほんと?

精神科医を目指す上でやはり年収は気になるものです。精神科医の年収は、開業医で手取り1,400万円ほどです。開業医には借入金の返済や院長退職金積立金などの支出があるためこのような手取り金額になります。これは、日本医師会のシンクタンク「日本医師会総合政策研究機構(日医総研)」が発表している医師の手取り年収ランキングで、第1位の眼科医1,490万円に次いで第2位とされています。3位以下には、年収が高めといわれる耳鼻咽喉科、内科と続いていて、このことからも精神科医の年収は高いことがわかります。総支給で最も割合が大きいのは1,400万円~2,000万円で、やはり全ての科の中で多い部類に入っています。

現代の日本に必要な精神科医!適正な性格とは?

現代の日本には、日々の生活に精神的な疲労を感じている人がたくさんいます。実際に、過労でうつ病を発症するケースが多く、また、パニック障害やアルコール依存で苦しむ人も増えていて、心の病を扱う精神科医はまさに必要不可欠な存在です。そんな精神科医には、誰もが向いているわけではありません。精神科医の性格としてまず必要なのが、聞き上手であることです。心の病は原因が目に見えないものなので、患者からよく話を聞くことが重要になります。患者としっかりコミュニケーションをする力が必要です。普段から自分のことばかり話さず、相手の話を聞くようにして聞く力を養うと良いでしょう。また、地道な勉強をコツコツ続けていくことができる人も精神科医に向いています。人間をよく観察し、人間の存在そのものに興味を持ち、真面目に勉強していくことが精神科医の道への近道だからです。さらに、心の病気は体に影響を及ぼして身体的な症状が出てくることが多いので、体の病気にも興味を持って勉強できることが大切です。

精神科医は不足?将来性はどうなの?

医師不足は以前から叫ばれていますが、心の病気を患う人が年々増え続けている中で、精神科医は特に不足しているといわれています。精神科医は他科の医師と比べると独特な存在で、大きな違いは急患対応や夜間勤務がなく、残業も少ないことで人気もあり、実際は精神科医の数は増えています。しかし、需要に対して足りていないのが現状です。うつ病などの精神科の病気は昔に比べて社会の理解が進み、風邪を治療する感覚で比較的気軽に受診することができるようになりました。また、社会の高齢化に伴って患者数も増加する認知症、子どもの不登校も診療の対象となります。そのため、将来的にも精神科医はますます求められる時代がやってくるでしょう。

精神科医は自分のQOLを大事にする必要も

QOLとはクオリティー・オブ・ライフ(Quality Of Life)の略で、「生活の質」という意味の言葉です。医療の場で使用されることが多く「人がどれだけ人間らしく満足して生きているか」 「生活にどれだけ楽しみや喜びを感じているか」という考え方のことをいいます。このQOLは精神科医にとっても重要で、精神科医として医療に携わる上でないがしろにしてはならないものです。精神科医は、毎日の業務の中で心を病んでいる人と接しているうちに、その影響を受けてしまいやすいといわれています。また、1人1人の患者が語るさまざまな話に耳を傾け続けなければなりません。どのような話も冷静に聞いて治療につなげていくというのは、大変な作業です。自分に余裕がないとなかなか難しいでしょう。精神科医自身が日々の生活に満足し、楽しいと感じていることで、その余裕は生まれます。実際に、精神科医は自分が幸せだと思っている人が多い傾向にあります。どんなことに幸せを感じるかは人それぞれ異なりますが、健康になる、ゆっくり自分の時間をとる、買い物をするなど、満足感を得られることをしてQOLを上げるようにしていきましょう。

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