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やさしく良質な医療を
医療法人社団 葵会 千葉・柏たなか病院
病院の特色
千葉・柏たなか病院では各診療科のスタッフが連携を図りながら、あらゆる疾病の迅速な発見、治療、予防と、患者さんの意志を尊重するインフォームドコンセントを徹底した、信頼の医療を行っている。
治療のほか、予防にも積極的に取り組み、健康管理室では企業健診や人間ドックなども行っている。また、デイケアも提供している。
1. 内科
現在は多数の非常勤医師が在籍しているものの、常勤医師は2人と少なく、扱う疾患に限りがある状態である。ただし、消化器に関しては外科の常勤医師がフォローしており、内視鏡を使った検査や治療、手術後の経過管理、ターミナルケアなどを一緒に行っている。
また、内科に関しては、千葉西総合病院、東京慈恵会医科大学附属柏病院などの病院と連携を行っている。
「常勤医師が少ないのが悩みで、担当医師が固定化されていません。手術後の経過管理中に急性期治療が必要になった場合などは外科の医師が対応していますので、内科の医師の負担の軽減になっています。」
2.外科
外科のみならず、整形外科、消化器科、脳神経外科の混合病棟である。葵会グループの老健施設などからの急性期の患者さんが増加し、入院の患者さんも増えている診療科である。
「私も週に1回の当直を行っていますよ(笑)。ただ、手術の件数は以前の方が多かったですね。今はがんセンター東病院や慈恵医大の柏病院もできましたので、時代の流れだと思っています。しかし、新病院に伴い、消化器外科の専門医の入職が決まっていますので、がん治療により力を入れていきます。」
新病院では、がん化学療法、免疫療法、温熱療法、高圧酸素療法、ガンマナイフなどを行っていく予定である。また、PCUを新設し、緩和療法にも取り組むという。
3. 消化器科
一般的な消化器疾患を診療している。
「以前は千葉大学からの応援を受けて、十二指腸やすい臓、食道といった大きな手術にも取り組んでいたのですが、今は大学も苦しいですから、大きな手術は断念せざるをえない状況になっています。私としてはもっとやっていきたいと考えています。新病院では消化器病センターを立ち上げる予定です。」
4.整形外科
常勤医師が在籍し、大腿部頸部骨折などの治療がメインに行っている。
「特殊な疾患は少なく、外傷などのケアが多いですね。今後も現状のプラスアルファの増患を期待しています。」
5.障害者施設等一般病棟
千葉・柏たなか病院の特徴の一つが障害者施設等一般病棟の存在である。障害者施設等一般病棟とは重度の肢体不自由者、重度障害者、神経難病などの方が入院治療を継続していくことができる病棟である。
「当院では57床を確保しています。主に血液透析やパーキンソン病などの慢性神経変性疾患の患者さんを診ていますね。神経難病の方の機能維持やQOLの向上を目指しています。患者さんは病状が変化しやすいですから、合併症の早期発見に努めていますし、安心して長期の入院や治療を受けていただきたいと思っています。」
6.正常圧水頭症センター
正常圧水頭症センターでは、脳神経外科の高木清医師が中心となって、特発性正常圧水頭症と脳脊髄液減少症などの疾患の診断と治療を行っている。
「高木医師が行っているVAシャントは従来は腹膜に行っていたものを肩から切開して上大静脈に入れるという、全国でも珍しい手術です。水頭症が原因で認知症になった方の症状の改善に繋がっています。」