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丹波地域の中核病院として、
世界標準の医療を提供します。
病院の特色
兵庫県立柏原病院の特色は神戸大学からの豊富な教育診療支援にある。兵庫県立柏原病院の常勤医師は37人、初期研修医は11人だが、地域医療教育センターに見坂恒明特命教授、西尾亮特命講師、南アフリカからのノエル医師が在籍する。一方、兵庫県立柏原病院の診療や教育にあたるため、神戸大学の地域社会医学講座から循環器内科、消化器内科、肝胆膵外科、産婦人科、耳鼻咽喉科の特命教授が週に1日から2日、来院している。 そのほか、兵庫県の寄付講座である神戸大学地域医療支援学講座からも見坂特命教授が総合内科の支援を行っている。また、神戸大学医学部附属病院の循環器内科、呼吸器内科、糖尿病内科、神経内科、リウマチ・免疫内科、血液・腫瘍内科、小児(神経)科、皮膚科の協力を得られており、兵庫医科大学病院からは耳鼻咽喉科の医師が派遣されている。
「これは当院の大きなアドバンテージですね。当院の常勤医師はもちろんいますが、患者さんにデメリットがないように、神戸大学からの支援をいただいています。地域の病院で、ここまで大学の全面的なサポートがあるところはほかにないでしょう。アメリカのGIMのように、基本的には内科が診ているけれど、トップレベルの教授の先生方にコンサルトをしながら、世界標準レベルの医療をしていこうというのが私の理想です。」
初期研修医の教育にあたり、カンファレンスを重視していることも特徴である。
「特に力を入れているのが多職種カンファレンスです。内科の合同カンファレンスでは看護師やソーシャルワーカーなども入り、退院後のことなどを話し合ったりします。急性期病院ですと退院後の生活まではケアできないところが多いのですが、こういう地域では退院後にどういう生活をするのか、誰が買い物に行くのか、誰が通院の面倒を見るのかなどが問題になるんです。地域医療では病院の中で回復したら、それでいいのではなく、患者さんが地域でどういう生活ができるのかを考えてさしあげることが必要だと思っています。」
救急の専門医を増員したことも初期研修医への教育のためである。
「初期研修医の教育で大事なのは内科と救急です。この二つをしっかり押さえておかないといけません。救急の専門医が来てくれたことで、救急車の台数もかなり増え、初期研修医の勉強になっています。」