ある麻酔科医の転職(上)
2013年06月15日 コンサルタントM
今年の3月、麻酔科のM先生から弊社にお電話を頂きました。現職の病院を退職し転職したいとのお話だった。転職理由は契約上にない仕事内容が段々と増えており、こちら側の意見や融通が利かない事が転職理由だった。
転職のご希望は現職先の勤務内容と同様の週4日・オンコール無し・時間外勤務無し・並列麻酔無し等、M先生自身もママさん医師と同じくらいの条件であるため、かなり厳しい条件であることは理解されていた。
既に他社にも声を掛けており、正直厳しい条件のため、『難しいのでは…』と言う言葉が脳裏に浮かびました。まずは勤務日数・自宅から近い病院をご案内させて頂いたが、既に他社よりご紹介があったため、お断りとなってしまった。麻酔科・常勤希望と言う事もあり他社も必死になって案件を探しているのは目に浮かんだ。このままでは先生のご希望の案件を探す事は難しいのではと正直諦め掛けていた。
その時、タイミングを見計らった様に先生のご自宅からは片道2時間以上かかる病院ではあったが、麻酔科常勤医が退職し麻酔科が一人も居なくなる為、早急に探して欲しいというA病院から連絡を頂きました。早速詳細なお話をお伺いする為に弊社にご来社して頂く事になった。
お話をお伺いすると他の病院と同等位か又はそれ以下の条件の提示を受けました。正直僻地であり且つ、この求人内容・年収ではDrは見つからない旨を正直にお話させて頂き、現在担当しているM先生の条件等をお話させて頂きました所、先方は是非とも先生に施設見学を含めて面接に来て頂きたいお話を頂きましたが、この条件等では難しいのは目に見えていました。
そこで年収の上乗せ交渉・脳神経外科・循環器系の少しでも急変が起こりうるオペに関しては免除と言う事で先方様に了承を得て、少しは先生に対して魅力のある案件作りが出来たのではないかと思った。A病院側からすると大変厳しい条件にはなるが、それでも麻酔科・常勤Drが欲しいという事もあり是非とも先生に連絡して欲しいと言う事もございましたので早速、先生にA病院の求人をご案内させて頂きました。
案件をご案内させて頂き、翌日には先生からお返事がございました、勤務内容・年収に関しては問題ないと言う返事だったが、通勤時間が片道2時間以上もかかるという点に当たり前ですが難色を示された。
他の病院を探すにも先生の条件では中々受け入れて頂ける所が無く、私としてはこの病院をお勧めしたいという想いだった。どうすれば通勤時間の問題を払拭出来るかという点に注力をし、最終的にはA病院に掛け合い、勤務時間をずらして頂き、終了の時間は定時のままでという交渉に取り掛かった。
当初、A病院側はかなりの難色を示されておりましたが幾度の交渉を経て、全ての条件を飲んで頂くことに成功した。A病院側から誠意のあるご対応を頂いた。後は私がM先生から面接のご了解を頂くのみとなった。