家庭の為、女性医師の選択(上)
2014年04月15日 コンサルタントT
9月下旬、60歳の放射線科のY先生からお問い合わせのメールがありました。
「60歳の定年を迎えるに当たり、主人の実家がある地域での転職を考えています」という内容でした。
早速、Y先生の詳しいご希望等をお伺いするため、一度面談の機会を設けさせて頂けるようお願いすると、先生は直ぐに『ランチでもしながらお話しましょう』と面談の時間を作って下さいました。
面談当日、初めて先生にお会いした時の印象は、60歳を迎えるとは思えないほどお元気で明るく親しみ易い先生でした。Y先生のお勧めのお店でランチをとりながら、今回転職を考えられたきっかけについて詳しくお伺いしたところ、先生のお義母様は現在他県にお住まいで、90歳を超えても体力的に非常にお元気で、現在は介護が必要な状況では無いとのことでした。しかし、90歳を超えているので、いつ何が起こるか分からないため、ご自分の定年を機に、ご主人・お義母様との同居を考えているという事でした。
また、Y先生はこれまで放射線科の医師として検診業務に携わっており、レントゲンの読影・人間ドックの対応や、眼検査の対応など幅広く診断が可能な為、出来ればこれまでの経験を活かし、健診・検診医として仕事を続けていきたいとおっしゃっていました。健診業務に関しては、院内健診と巡回健診を行っている医療機関が多く、Y先生は週4日勤務での院内健診を希望し、希望年俸は1,400万円との事でした。
早速、Y先生が実際に勤務された時のことをイメージし易いよう、数件の医療機関へ業務内容や実際の常勤医数・外来者数、休日の取り方など詳しく確認を取り、Y先生にご報告することにしました。Y先生には、御主人の実家がある地域にはご友人も多くいらっしゃいました。医療機関の情報を広く集める為に、検診医として同地域で働かれている方からの情報収集を行われているご様子でした。
その後、Y先生から連絡があり、御主人の実家の近くにあるA病院が気になるので詳しい業務内容を知りたいとのことでした。早速、A病院の業務内容等を確認する為、担当者の方と面談させて頂きました。しかし、私は同地域にあるもう1つのB病院が気になっており、この病院は独立した健診センターを持っていた為、Y先生の週4日勤務での院内健診の希望に沿えるのではないかと思っていました。同日、B病院の担当者の方ともお会いし、業務内容等を確認しました。
そして、Y先生にA病院とB病院の報告をしたところ、A病院については健診業務の傍ら内科の外来業務と病棟管理もしてほしいという業務内容でした。Y先生は内科も診れないわけではないので、A病院に貢献することも考え、『多少健診業務以外の内容があってもかまいません』と仰っていましたが、Y先生は複雑そうな様子でした。B病院については健診センターを持っているということもあり、健診の対応と人間ドックの対応等、健診業務に専念して頂けることをご報告しました。すると、Y先生は独立した健診センターを持っているということであれば、一度実際の設備などについても見学をしてみたいと仰り、一旦両方の病院を見学し、話を進めていく事になりました。
そして、A病院・B病院それぞれ見学の日程調整をしていた時、Y先生から連絡が入り、できればB病院を優先したいとの事でした。Y先生に理由をお伺いすると、院内健診に専念出来る為、B病院での見学の話を進めて欲しいとのご依頼でした。