ドクター転職ショートストーリー

Drの出産と勤務(上)

2017年04月15日 コンサルタントI

T先生から弊社への登録があったのは1月初旬。産婦人科専門医の30代半ばのママさんDrでした。

現在の状況や今後の希望等の詳細を伺うために電話・メールにて面談の依頼を致しました。
先生はご面談を快諾していただき、2日後に先生のご自宅の最寄り駅にてお会いすることになりました。

ご面談当日
T先生は現在出産後4ヶ月の休職中で、健診のスポット勤務をされており、4月から常勤先をお探しでありました。

先生の履歴書を拝見したところ、初期研修を終了した後、大学に戻られ、現在は大学医局派遣にて初期研修を行った病院に勤務されておりました。
医局に実家近隣の病院を希望しての勤務とのことでした。

現在の病院への復帰についてお尋ねしたところ、『実は退職致しました。』
先生が勤務していた病院は先生のご自宅や実家からも近く、産婦人科体制も問題はないと思われ、『なぜ?』という疑問が生じました。

出産して子育てと勤務の両立が厳しいという理由で転職することもあり、同様の理由と思いましたが、少し経緯が違っておりました。

出産後1ヶ月で復帰しようとしたところ、その病院から当直勤務を必須とされてしまいました。当然のことながら以前は当直業務もしておりましたが、さすがに出産後1ヶ月の体調では当直勤務は厳しく、退職へと向かうこととなってしまいました。

大学へも相談しましたが、今すぐのポストはなく、半年以上先の新規健診センターの勤務であればとの回答だったそうです。

引く手あまたであるはずの30代半ばの産婦人科専門医が、病院から厳しい条件を出され、退職の意向を示しても引止めがないのは、通常とは思えず、もう少し詳しくお聞きして、経緯を把握しなければと思いました。
なぜなら、今後ご紹介する病院も同様に思うはずであり、ある程度明確する必要がありました。
私たちはコンサルタントとして、先生方や医療機関側の不明確な部分や不安を解消する役目もあることから、踏み込んだ内容もお聞きしなければなりません。

これまで医局派遣にて勤務された病院での経験などをお伺いしている中で、特に問題となるような勤務はありませんでした。

しかし、出産が4度。なんとお子さんが4人もいらっしゃいました。
ほぼ毎年出産が続いた状況でありました。
近年では子育て支援が充実した医療機関も増えてきてはおりますが、すべての医療機関が前向きという状況ではないのが現実です。

可能性として、このような状況から病院側が積極的に引止めを行わなかったことがあるかもしれませんが、本当の理由は定かではありません。

とにかく、先生のこれからを考えなければならないので、勤務に対するご希望を伺いました。

週5日勤務、当直週1回、年俸重視、産科希望、自宅近隣(30分~40分圏内)

現在は出産から4ヶ月経過し体調も問題なく、当直も可能でした。
自宅近隣ということ以外は何の制約もありませんでしたが、子育てに支障はないのかという疑問もありました。

『夫が専業主夫です』
これから子育ては旦那様に任せて、T先生が稼ぐというスタイルにするとのことで、年俸重視ということでした。

『先生、次の出産のご予定は?』
『もう出産は十分です。』

少子化が問題である我が国において、貴重なご夫婦のためにも早急にご紹介することをお約束すると共に、健診のアルバイトも承ることをお伝えして、面談終了となりました。

次へ続く

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