病院の特色
1. 病院の特色
千秋病院は急性期から慢性期までを切れ目なく診療しており、救急医療にも取り組んでいる。
「ニ次救急はまだ始めておらず、一.五次ぐらいの救急を行っています。夜間は二次救急の輪番制に加入していないこともあって弱いのですが、昼間は二次救急の病院と遜色ない内容で行っています。急性期から慢性期、療養病棟までの流れの中で診ていけるのが特徴です。法人としては別になりますが、ケアハウスや老人保健施設、小規模特養といった介護福祉事業も幅広く展開しています。同一の敷地内で、一体的に、かつ複合体として運営されているのが最大の特徴です。」
診療科は内科、外科、整形外科、眼科、泌尿器科、皮膚科、歯科を備えており、患者さんの主体は高齢者である。
「医師の数はまだ不十分ですが、診療科については一通り揃っています。したがって、幅広い疾患を持っている高齢の患者さんにも対応ができています。皆で協同して、複数の疾患への診療を行っています。」
また、地域の人たちが作った病院であることも特徴である。
「官公立の病院とは異なりますが、個人経営でもありません。地域の人たちが出資し、運営する社員がいて、社員総会が最高の決議機関になっています。理事の中には地域の一般の方もいますし、運営は理事会で行われていますので、半官半民的なところがあります。利益や営利を求めない、非営利の共同体ですね。」
2. 内科
内科は臓器別のグループを作っておらず、内科の医師が一体となり、急性期から慢性期までの総合的な診療を行っている。
「午前は一般内科診療、午後からは各々の専門性を活かした専門外来診療を行っています。循環器、呼吸器、消化器、神経、糖尿病、認知症などの各分野を専門医師が担当します。悪性疾患の診断や治療、生活習慣病の予防から治療に対応しています。急性期、回復期、療養などの各病棟機能を活かし、患者さんにとって最も適切な医療が提供できるように努めています。外来では禁煙外来、物忘れ外来なども開設しています。」
3. 整形外科
筋や骨などに関わる外傷、変性疾患、骨粗鬆症、関節リウマチなどの一般診療(外来・入院)を行っている。
「特に骨粗鬆症、生物学的製剤治療を含む関節リウマチ治療に力点を置き、継続的な療養支援に取り組んでいます。手術は外来小手術から大腿骨近位部骨折、人工関節、脊椎、最小侵襲手術での人工股関節MIS、肩関節鏡、膝関節鏡まで幅広く行っています。手術の有無に関わらず、入院や治療については脊椎圧迫骨折などの在宅療養困難な方にも対応しています。」
4. 眼科
子どもから中高年、高齢者まで、人の一生を通じて、健全な視機能を維持することをテーマとして取り組んでいる。ハンフリー自動視野測定計、アルゴンレーザー、ヤグレーザー、超音波白内障手術装置などの医療機器を活用している。
「白内障を中心とした手術や治療にも対応していますし、緑内障の診断や治療は岐阜大学医学部眼科教室と連携しています。」
5. 泌尿器科
腎臓から膀胱、尿道などの尿路、および精巣、前立腺などの生殖器の腫瘍、炎症、結石などを診断、治療している。
「高齢の患者さんが多いことから、脳血管疾患、慢性神経疾患などの尿路管理が重要なテーマとなっています。また、近年増加している前立腺肥大症、前立腺がん、尿路結石などの診断や治療にも取り組んでいます。」
6. 歯科
子どもから高齢者までの一般歯科として、地域のニーズに応えながら、特に障害者の方、寝たきりの高齢者など困難を抱えた方々の歯科治療を積極的に行っている。
「全身麻酔下集中歯科治療、入院治療にも対応しています。口腔ケアと『食べること』を大切にしたQOL改善への取り組みや、NST活動にも参加しています。」