運営・経営方針
1. 運営・経営方針
千秋病院では地域の要求に応え、急性期から慢性期までの医療と介護や福祉までを含めたトータルなサービスを行っている。
「体制に苦しさもあり、やりたくてもできないことがありますが、医師求人などをしながら、地域の方々のニーズにお応えするためにも、量的、質的に拡大したいです。しかし、量的な拡大としての病棟に関しては今回が最後でしょうね。医師の数が追いつかないので、入院の患者さんが増えてしまうと、医師一人の受け持ち患者数が増えてしまいますから、医師が疲弊します。医師の数が増えない限り、病床の拡大は難しいですね。今は病床を減らす時代ですし、訪問診療や在宅医療への展開も求められています。」
千秋病院は超急性期や急性期を過ぎた方々の亜急性期の受け皿として期待され、退院後は在宅に戻していく役割が求められている。
「294床もあるので、病棟を維持して、病院医療を展開していくことに手一杯の現状です。訪問診療を増やしていきたいのですが、現在は非常勤医師や開業医の先生方にお願いしています。今回の診療報酬改定に沿って、地域包括ケア病棟を1病棟開くことにしましたから、3つの7:1病棟を維持するのは困難と判断し、当面は2病棟を運営していこうと計画しています。また、政府の方針に合わせ、老人保健施設を在宅支援型に、療養病棟も一部の患者さんを地域に帰していくという強化型にとグレードアップできるように準備中です。」
2. 今後の展開
後期研修の受け皿として、日本プライマリ・ケア連合学会が認定する後期研修プログラムを自前で作り、認可を得る準備をしているところです。私自身、学会認定指導医も取得し、協力医療機関の内諾も得て調整を行っています。現在、総合内科的な力量を持った医師が求められていますので、医師養成にも貢献しながら自前の医師確保にも繋がればよいと考えています。私どもは初期研修の基幹型の臨床研修指定病院でもあり、研修体制はしっかりしています。若い方たちが来ると病院が活気づき、私たちも力をもらえますね。