運営・経営方針
1.運営・経営方針
運営にあたっての大きな方針は理事会で決定しているが、経営内容は極めて良好であるという。
「どちらの病院も同様に、患者さんのためにいい医療サービスを行いたいと思っています。しかし、365日24時間の全てを使ってサービスを行うことは実際にはできません。働くスタッフが疲弊してしまいますから、その調整に気を配っていますね。職員が仲間と楽しく働けるかどうかを考えて、経営を行っています。仲間と楽しく働けることが円滑な医療サービスに繋がるのです。」
玄々堂君津病院には玄々堂木更津クリニック、坂田クリニックといったサテライトクリニックがあり、また訪問看護ステーションも併設している。玄々堂木更津クリニックはJR内房線の巌根駅近くにあり、泌尿器科、一般内科、糖尿病・内分泌内科、外科、人工透析内科を標榜している。坂田クリニックは玄々堂君津病院とは道路を隔てた場所にあり、人工透析専門のクリニックとなっている。
「玄々堂木更津クリニックには毎日170人、坂田クリニックには200人の患者さんがいらっしゃいます。本院と常に連携を行い、本院と同じレベルでの医療を行っています。また、在宅の患者さんの増加に伴い、訪問看護ステーションの存在は大きいです。病院だけでしたら、多くの患者さんを診てさしあげられなくなりますからね。来年度はサービス付き高齢者向け住宅を開設する予定です。」
2.医療相談室
玄々堂君津病院は院内に医療相談室を設置し、MSWが常駐している。医療相談室は地域の医療機関からの問い合わせの窓口であり、紹介の患者さんの予約や入院に関する相談や調整も行っている。玄々堂君津病院では総合腎臓病センターを有しているため、シャントで困っている方の相談も少なくない。医療相談室ではそういった方々のために、経皮的血管形成術(PTA)や手術などの相談に応じ、内容によっては腎臓病コーディネーターの看護師に繋ぐ業務も担っている。
「急性期病院であるがゆえに、退院支援は必須ですね。私どもでは全人的見地から診療させていただく総合診療が中心ですから、退院後の患者さんの生活まで含めて、最高のサービスを行うための努力をしています。」
また、数多くの病院ボランティアが在籍していることも特徴に挙げられる。
「病院ボランティアの方は主に入院の患者さんのサポートをしています。クリスマスには院内を回って、歌を歌ってくれたりしました。そのときは職員もサンタクロースに扮していましたね(笑)。」
3.今後の展開
君津市、富津市、木更津市、袖ヶ浦市の医療圏には30万人以上の人口があります。この医療圏の救急体制の保持は地域の課題です。一次救急を担う診療所は多く、二次救急を行っている病院の中では私どもは規模、スタッフ数ともに安定しています。したがって、私どもの病院全体の考えとしては地域の二次救急で中心的な役割を継続し、リーダーとして頑張っていきたいです。ただ、泌尿器科、整形外科、消化器内科、呼吸器内科、糖尿病内分泌科は医師が足りないですし、総合腎臓病センターはさらに拡充していきたいと考えていますので、これから医師を確保し、発展させていければと願っています。