運営・経営方針
1.運営・経営方針
五井病院は総合健診センターを有し、特定健診や企業健診などの予防医学にも力を入れている。
「予防の重要性はかなり浸透してきましたが、予防を充実させることで医療費の抑制に繋がりますので、意味がありますね。健診はリハビリと透析と並ぶ、私どもの三本柱です。」
五井病院は予防から介護まで、患者さんのニーズに合わせて発展してきたが、発展を支えてきたのが職員教育である。
「予防から介護に関わる過程の中で、専門性の高いところへご紹介するなど、私どもは私どもの役目を果たしてきました。患者さんのニーズを満たしながら、収益性を確保したうえで質の高い医療を行えることを目指しています。患者さんに満足していただき、患者さんを悲しませないためにも、医師の質を向上させ、病院自体がいい状態を保てるように、勉強会などで職員教育にあたっています。」
2.地域連携
五井病院には地域包括ケアセンターがあり、多種多様な地域連携を行っている。また、地域での勉強会なども活発に行っている。
「在宅医療にあたってはケアマネージャーや訪問看護師との連携が必須です。一方で、在宅に帰ることができない方もいらっしゃいますし、患者さんやご家族の方にとってのいい方法を選択するように努めています。」
3.今後の展開
目先の3年、4年ではなく、10年、20年先にどういう病院でないといけないかということを常に考えています。目先の利益を追いかけるあまり、生き残れなかったという事態は避けたいです。回復期リハビリテーション病棟を新設したのも、地域医療構想を形にしたものです。2025年問題とよく言われるように、これから高齢者の数が激増すると予想されていますが、一方で既にピークを迎えているという説もあります。そうなると、病床稼働率は現在の78%から60%に落ち込むでしょう。しかしながら、どんな時代になっても病気の人がゼロにはなりませんから、病気になった人が不便にならないような仕組みを作りたいですね。今後も、様々な医師や医療施設と連携を取り、役割分担を行っていきます。今も「祖父がかかっていました」と言ってくださる患者さんなど、ご家族で長く来院されている方々に支えられていますが、これからも「とりあえず五井病院へ行ってみよう」と思っていただける病院でありたいと願っています。