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「生命を安心して預けられる病院」
埼玉医療生活協同組合 皆野病院

病院の特色

 1.内科

 主に循環器、呼吸器、腎臓を診ている。循環器内科では急性心筋梗塞、高血圧、高脂血症といった疾患から不整脈、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患、弁膜症、大動脈瘤や大動脈解離などの大血管疾患が対象である。

 「秩父地域には心臓カテーテルを行っている病院はありませんが、当院では循環器内科の専門医を招き、2009年から2011年にかけては12回ほど行いました。2010年には新しいCT装置を導入しましたので、冠動脈の評価が可能になっています。しかし、今は循環器に関しては初期診療のみになっており、心臓発作などには対応できず、熊谷市の病院や埼玉医科大学病院に行かないといけないんです。入院加療にも対応できる循環器系の医師の入職が待たれますね。」

 呼吸器内科は喘息、肺気腫、肺炎、肺がんなどの専門診療のほか、在宅酸素療法や肺部レントゲン写真で異常を指摘された患者さんの診断を行う。
 腎臓内科の対象疾患は糖尿病腎症、慢性腎炎、ネフローゼ症候群などである。診断に必須の腎生検などは入院が可能だ。蛋白尿や浮腫を呈する腎疾患では腎生検、またはステロイド治療を行っている。治療にあたっては投薬のみならず、日常生活の食事や運動の指導にも力を入れている。

 「以前は常勤医師が3人おり、外来も病棟も受け持っていたのですが、1年ほど前に常勤医師がいなくなり、非常勤医師が外来のみを行っています。当院にいらっしゃる患者さんの多くは内科系の問題を抱えていますので、需要はあります。外来にしろ、病棟にしろ、標準的な内科の領域を受け持っていただければ、この地域にとって有り難いです。」

 透析治療も皆野病院の特色の一つだ。秩父地域で夜間透析を行っている唯一の病院であり、専門医も在籍する。主に血液透析を朝と夕方の2クールで行う。もちろん、慢性腎不全が進行する患者さん、腎機能低下が見られる患者さんには透析導入を回避する治療も行っている。

 「今後は高齢化が進みますし、糖尿病性腎症の増加も予想されますので、血液透析の需要が高まります。当院は地理的背景から専門医を確保しにくいのですが、血液透析の質を高めるための環境作りをしていきます。」



 2.外科

 消化器などの疾患の診断や治療を行う。内視鏡や超音波などの検査、虫垂炎や鼠径ヘルニア、胆石の手術、抗がん剤治療なども行う。

 「吐血や下血といった緊急症例もありますが、健診の結果を受けての胃や大腸の精密検査もありますので、内視鏡での検査や治療は増えています。また、外科の範疇としては一般的ですね。これしかない、あれしかないということはありません。手術は週に1、2回です。がんは消化器が中心ですが、乳腺や甲状腺も診ています。がんの診断や治療は非常に進歩しましたが、治療の末にがんが進行したり、高齢のために治療の適応にならないケースもあります。当院は地域の病院ですので、患者さんとご家族の身体的、精神的な苦痛を和らげる緩和医療を行っていかなくてはいけません。緩和医療は医療、看護、介護、心理、宗教といった側面がある、奥の深いものですが、チームとして取り組んでいます。」



 3.神経内科

 現在は伊藤敬医師が外来を担当している。対象は脳卒中、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄変性症、多発性硬化症、重症筋無力症、ビタミンB1欠乏性神経炎、顔面神経麻痺などである。

 「伊藤医師は順天堂大学医学部附属順天堂医院の研修医時代に脳神経外科も学んでおり、手術しなければならない疾患を適切に見極めています。また、以前の勤務先ではリハビリテーション科の部長を務めており、脳神経外科医師との共同作業で正常圧水頭症の治療も行ってきましたので、当院でも活躍しています。」



 4.皮膚科

 丹祐夏医師が常勤し、皮膚科、形成外科としての診療を行っている。皮膚科ではかぶれや蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、にきび、いぼ、白癬、帯状疱疹などの皮膚全般のトラブルに対応している。一方、形成外科では褥瘡、難治性潰瘍などの創傷一般、良性、悪性の皮膚、皮下腫瘍の手術、交通事故や手術の傷跡の治療を行う。
 救急外来との連携で、顔面外傷、熱傷のほか、骨折以外の表在性の外傷の診療にもあたっている。

 「周辺施設とも勉強会などを通して、連携を進めています。褥瘡の勉強会では周辺の介護施設や医療機関から100人以上の方々が参加されましたよ。」



 5.小児科

 風邪やアレルギーなどのプライマリケア、予防接種による感染症の予防、乳幼児健診、子育て外来などを行っている。また、石戸医師が循環器、新井医師が発達やてんかんなどの神経を専門にしているため、それぞれの専門領域の診療も行う。

 「プライマリケアに関しては可能な限り、当院で対応していますが、重症時や専門的な評価が必要なときは他院との連携を図っています。主要な連携先は埼玉医科大学病院や埼玉県立小児医療センターです。」



 6.婦人科

 一般外来では膣炎、外陰炎、膣異常、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、バルトリン氏腺嚢腫などを、特殊外来では不妊症外来、更年期外来、性行為感染症などを診ている。

 「当院では常勤医師が婦人科外来を担当していますが、地域の中でも産婦人科の医師は少ないですね。特に産科に関しては地域内に分娩施設が1軒しかありません。産科をしっかり診てくれる医師がいれば、地域の皆さんに喜ばれることと思います。」



2016.10.01 掲載 (C)LinkStaff

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