運営・経営方針
1.運営・経営方針
総合大雄会病院は医師を含め、職員の定着率が高い。
「プロ意識の高いコメディカルスタッフが多く、医師のサポートをきちんとしていますので、それを誉めていただくことが多いです。アットホームで家族的な雰囲気があり、規模が大きくなった分、少しは薄れましたが、基本的には変わっていません。そこに93年の歴史を感じます。」
そのほか、運営や経営方針を尋ねてみた。
「『思いやりの心を持って、患者さま・ご利用者様中心の良質な医療・介護を提供します』という基本理念の通りです。
予防医療、先進医療と救急医療の3本柱でやっていきながら、地域の方、診療所の先生方、職員といった、皆に満足していただけるような地域でナンバーワンの病院を目指しています。
予防医療では、創健センターの開設を目指しています。色々なデータにもとづき、機能回復、訓練、運動をしていこうというものです。
フィットネスクラブも流行っていますが、それに医学的な根拠のあるアドバイスやサポートをするといった感じですね。
先進医療では、すでに遺伝子相談を開始していますが、オーダーメイド医療の提供を目指しています。
救急医療では、一次から三次まで地域の皆さまのニーズに対応し、質の高い救急医療を提供したいと考えています。」
2.地域連携・医療連携
総合大雄会病院は2011年に地域医療支援病院の認定を受けた。
「地域連携は最重要課題ですよね。当院では古くから地域の病病連携も含めて、病診連携の強化に力を入れています。一宮地区の医師会は全国的にも非常に早い、今から22年前に病診連携の集いを始めました。
毎年、診療所や病院が一堂に会して勉強したり、懇親を深めている集いですから、地域自体が病病連携や病診連携に熱心なんです。
当院ではクリニックを独立させましたが、この狙いはクリニックを縮小して、病診連携を強化することにありました。しかし、10数年前から移行がなかなか進んでいません。
急性期病院として基幹病院を目指すにあたって求められるのは入院治療やより高度な検査です。そのためには診療所の先生方との連携が重要ですから、当法人としても『地域医療連携推進懇話会』なるものを毎年、開催しています。」
3.今後の展開
急性期を中心としてやっていくという大前提は変わっていない状況です。今後は大雄会第一病院から総合大雄会病院に急性期の診療科を集約していきます。
大雄会第一病院では回復期、健診部門、急性期とあまり関係のない眼科などを診ていく方針です。手始めに産婦人科を来年3月に総合大雄会病院に持ってきます。
亜急性期や療養をどう診ていくのか、地域連携をどう進めるのかは地域の状況によって変わることもありますが、当院としては急性期を中心に診ていくという方針に変わりはありません。