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急性期から回復期への継続した医療を
地域密着で取り組んでいます。

運営・経営方針

1.運営・経営方針

長尾院長に運営や経営にあたって、取り組んでいることを伺った。

「向かいにある赤穂はくほう会病院とは建物自体は別ですが、機能的には一つと考えています。医療法上の問題から独立した病院となっています。赤穂はくほう会病院は33床の療養病床のみの病院ですが、外来患者数が非常に多いのが特徴です。当院には産婦人科と放射線科しか外来がありませんので、患者さんは少ないんですね。そこで外来部門の赤穂はくほう会病院と、入院と診療の赤穂中央病院の2つで1セットという考え方をしており、合わせて1日約900人の外来患者さんが来院されます。
悪い経営状態では良い医療はできないのが大原則です。そういったマネージメントは理事長にある程度はお任せしています。良い経営あっての医療ですから、私も日々の現場でメッセージを発しています。経営数値も細かいところまで職員に公開されています。毎月末に月次決算報告会があり、その資料をもとに法人内の各部署の責任者が部下に説明し、その資料をそこに置いて、誰でも見られるようにしています。
賞与も全て計算式があり、職員に公開されています。それとは別に臨時のボーナスもあります。年度末に最終売上の計算を行い、予定額を超えた部分を臨時ボーナスという形で全職員に現金で均等に配られます。経常利益率が10%を超えたら、超えた部分の20%を配当するんです。したがって、理事長も院長もヘルパーさんも皆が同じ金額です(笑)。このためにも毎月の経営状況を職員に開示しています。このことはスタッフのモチベーションアップにもつながっています。」
 

2.地域医療・医療連携

地域連携や医療連携に対して、取り組んでいることを長尾院長に伺った。

「当院に着任した医師には書面上だけではなく、顔を知っていただくために周囲の開業医さんにご挨拶に回ってもらっています。また年に1回、懇親会があり、お世話になっている地域の病院、医院の先生方を全員ホテルに招待して、当院の医師、職員も出席し、開催しています。診療上のトピックなどをその場で説明したあとは懇親会となります。皆うちとけて、ざっくばらんな感じですよ。エリアが狭く、人口も少ないので、相手が限られていますから、全く知らない人はそんなにいません。ただ、それでも医師の出入りはありますし、新しく始めたことなどもありますので、そういう会でお酒でも飲みながらお話しすることにしています。この地区には大きな病院と言えば市民病院しかありませんので、急性期を終えた患者さんをどこかに送ろうにも収容してもらえる施設がありません。そのため、ケアミックスタイプとして、自院で全てを完結させることになります。新たな医療連携は考えにくいですね。エリア的には急性期の患者さんのやり取りについては既にできあがっていますから、むしろ紹介していただくための連携先のエリアを広げていくことが必要だと考えています。」
 

3.今後の展開

地域の医療プランや病床計画が進んでいますが、この地区は切り捨てられそうになっています。姫路市内の大きな病院に集約する計画が進行していて、この地区はおまけのようになってしまい、「何かあったら、姫路で」という形になりそうです。しかし、当院としてはとにかく地域を守り、この地区の人はこのエリアの中で診療を受けられる状況を保ちたいと考えています。少ないながらも救急で患者さんをできるだけお断りせずに受け入れて、当院でそのまま診療していける体制をより強固にしていくことが大切だと思っています。

2017.10.01 掲載 (C)LinkStaff

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