病院の特色
1.総合内科
神戸中央病院の大きな特徴が総合内科である。神戸中央病院には血液、腎臓・透析、糖尿病、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科と、内科の全ての診療科が揃い、専門医や指導医が在籍しているため、それぞれの専門分野の医師同士が密接な連携のもとで診療に当たっている。
「地域医療を行っていく以上は総合内科の充実はミッションですね。高齢者は様々な疾患を持っているのですが、それぞれの診療科を回っていると、一日が潰れてしまいます。そのため、総合診療ができる病院が必要だと言われているのです。その体制をいきなり作るのは難しく、当院もJCHOになって4年目を迎えた昨今、総合内科医が集まり始めたので、ようやく形ができつつあります。北区には総合病院が当院を含めても2つしかなく、人口は22、23万人いますので、地方都市よりも規模が大きいのです。地域医療と言っても、それだけの需要がありますし、救急対応に関しては三田市まで北区の病院でカバーしている状況です。救急を請け負うためには総合内科の存在が不可欠ですね。」
2.循環器内科
大友院長の専門は循環器内科である。神戸中央病院の循環器内科は心不全、狭心症、心筋梗塞、心筋症、弁膜症、不整脈、高血圧、高脂血症などの専門に特化した診療を行っている。経皮的冠動脈形成術は年間300例から400例、ペースメーカー埋込術は年間40件から50件を数える実施数である。
2017年7月には心臓血管治療センターを開設した。循環器内科専用のアンギオ室を増設し、365日24時間の緊急オンコール体制で臨んでいる。
「カテーテル治療、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、狭心症などが多く、スタッフはよく頑張っています。当院は400床クラスの病院ですが、これまでは血管治療室が一つだったんです。救急で来た患者さんに対し、『循環器は急げ、脳梗塞はあまり急がなくてはいい』という時代もありましたが、この数年は心臓よりもむしろ頭の方を早く診ないといけないと言われています。患者さんを待たすことができないんですね。それで血管治療室を循環器内科と脳神経外科の2つに分けて、使えるようにしました。2016年は心臓の血管治療がかなり多く、北区全域から患者さんが来院されています。」
3.新専門医制度
神戸中央病院では新専門医制度に関して、内科新専門医研修プログラムと総合診療専門研修プログラムの審査を通過し、初期臨床研修医の育成を始めとした専攻医の教育にも力を入れている。